不惑オヤジ(と娘)の将棋な日々

アラフォー親父と小学生娘の悪戦苦闘の記録

日別アーカイブ: 2015年11月2日

青空将棋を試す

やはり子供というか大人でもかもしれませんが、入門者にとって一つの鬼門となるのが金銀の動きですね。とくに銀。どうしても真横と真後ろに移動できない、斜め後ろだけ移動できる、というのが感覚的に身に付きにくいらしいです。長女の時も銀の動きは覚えきるまでに結構時間がかかりました。

正直なところ、次女はこのあたりがまだ怪しいのですが、5五将棋にも飽きが来たようなので、今は桂と香の動きを教えた上で「青空将棋」をやってます。

青空将棋とは、通常の本将棋の初期配置からすべての先手後手すべての歩を取り払ったもので、「歩なし将棋」という呼び方もあるようです。

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初期配置で駒の動きを制約している歩がいなくなるので、初手から角交換してみたり、左香で相手の右香を素抜いたり、▲5八飛といきなり王手をかけてみたりと、とにかくダイナミックなのが特徴です。

本将棋だと歩があるがためにいきなり駒を大きく動かすことができないため、お互いけん制しながら歩を突きだし、自軍の制空権を広げながら戦いの準備をします。これがいわゆる「駒組み」で、お互いの制空権の主張がぶつかった瞬間、戦いが始まります。それに比べて青空将棋は制空権やらなにやらすっ飛ばしていきなりノーガードの殴り合いから始まります。

駒組みってやつは正直入門者にはハードルが高いうえに退屈です。とくに子供には。将棋の醍醐味はやはり戦いにあるのですから、入門者でもそれを味わうためにはいきなり派手な戦いから始まる青空将棋が有効、というわけです。

色々な駒をいきなり動かせますから、駒の動きも覚えやすいですし、展開が派手なので持ち駒や「成り」のルールも教えやすいという副次効果もあるようです。ぶっちゃけ、本将棋の序盤を省略しているようなものなので、決着も早い(入門者なのでたいてい王手放置で終わるというのもありますが)。実際に試してみて、これはド入門者の指導方法としてはそれなりに有効だなと思いました。

長女の時は青空将棋は採用しなかったのですが、次女はしばらくこれでやってみようと思います。

そういえば、次女は角筋を確認するときに、指でひとマスずつ辿るという入門者がよくやる仕草をご多分に漏れずやっているのですが、最近長女がいつのまにかこれをやらなくなっていることに気づきました。それでいて角筋を間違えるということもほとんどありません。

正直、まだまだ棋力的には初級者の入り口に達したかどうかという感じの長女ですが、経験値は確実に上がっているのでしょうね。