不惑オヤジ(と娘)の将棋な日々

アラフォー親父と小学生娘の悪戦苦闘の記録

月別アーカイブ: 11月 2014

カスパロフ氏はもっと賞賛されるべき

ちまたではチェスの元世界王者ガルリ・カスパロフ氏が羽生善治名人とチェスで対局し、貫禄の二連勝を飾ったというニュースが話題になってますね。

私はチェスは基本的なルールを知っているくらいですが、このカスパロフ氏のチャレンジ精神というかサービス精神というか、たいしたものだと思います。本当に、頭が下がる思いです。

羽生名人はチェスの国内ラインキング1位という、もはや単なる趣味の域を超越した領域に来ていますが、それでもカスパロフ氏にとっては圧倒的に格下の相手です。

負けたところで失うものなど無い羽生名人に対し、「勝って当たり前」な立場にあるカスパロフ氏が敗れれば様々なものを失うリスクを負っていたはずです。本人も語っていましたが、緊張感たるや並大抵ものもではなかったでしょう。格下とはいえ、相手は「ジャパニーズ・チェス」で頂点に君臨する人物。不気味なものがあったはずです。事前に羽生名人の棋譜をわざわざ研究してきたあたりに、その辺の心理が現れていると思います。

思えば、IBMのチェスコンピュータ「ディープブルー」との対戦もそうでした。カスパロフ氏のみがリスクを背負って挑んだこの対局に実際カスパロフ氏は敗れ、有形無形の様々なものを失ったはずです。

それでも、このディープブルーとの対局によって、カスパロフ氏はチェス界に大きな話題を提供しました。チェスに興味など無い私にも、コンピューターがチャンピオンを打ち負かしたというニュースは強烈なインパクトをもたらしましたから。

今回も、あえて多大なるリスクを背負ってでも羽生名人と対局することにより、日本人に多大なる話題性とともに、チェスというゲームを強烈に印象づけたに違いありません。カスパロフ氏の意図が、日本へのチェスの普及にあるならば、十分すぎるほどの成果を上げたんじゃないですかね。

あれから幾年かが過ぎ、チェスより遙かに複雑なゲーム性を持つとされる将棋でも、今やコンピューターが人間を追い抜こうとしています。

コンピューターとプロ棋士の対局については賛否あることは承知していますが、チェスの頂点に立つ者でありながら、逃げずにコンピューターと真っ向勝負したカスパロフ氏に比べ、コンピューターとの対局を極力回避しようとしている(ように見える)将棋のトップ棋士達。

もちろん、ディープブルーと戦ったカスパロフ氏同様、プロ棋士は一方的にリスクを背負うわけですから、安易に「コンピューターから逃げるな!」などと言うことはできませし、そんなつもりもありません。

むしろ、カスパロフ氏の人並み外れたチャレンジ精神とサービス精神を、我々はもっともっと賞賛すべきだと思うのです。

(2014/12/01) 誤字二カ所を訂正しました。

[自戦譜]漠然とした恐怖感で手を選ぶべからず

今回は将棋教室の指導対局から。手合いは講師の角落ちです。

ちなみにいきなり余談ですが、いつもは対局終了後に講師を相手に感想戦をして終わるのですが、今日は講師との感想戦後も若干晴れないもやもやがあったので、ソフトの解析にかけてみました。

私はBonanzaと激指を持っているのですが、Bonanzaの方が激指よりも解析結果に納得感があったので、普段の一人感想戦にはもっぱらBonanzaを使います。

しかし、今回に関してはBonanzaは駒落ちに対応できていないのか、初手を解析した直後にフリーズ(笑)。やむなく激指先生に登板してもらいました。

初手からの指し手

△6二銀    ▲7六歩    △6四歩    ▲6八銀    △6三銀    ▲2六歩
△7四歩    ▲7八金    △7二飛    ▲7七銀    △7五歩    ▲同 歩
△同 飛    ▲7六歩    △7一飛    ▲2五歩    △2二銀    ▲4八銀
△4二玉    ▲6九玉    △3二玉    ▲6六歩    △4二金    ▲5八金
△6二金    ▲5六歩    △7三金    ▲6七金右  △7四金    ▲7九角
△5四銀    ▲5七銀    △6一飛    ▲6八角    △9四歩    ▲9六歩
△8四歩    ▲7九玉    △7三桂    ▲8八玉    △9二香    ▲3六歩
△1四歩    ▲5九角
(第1図)

2014-11-30a

戦型はいつもの下手矢倉vs上手右四間飛車となりました。上手は飛車と金銀桂で攻めてくるのでこちらもがっちり総矢倉に構えて迎撃態勢を整える。これもいつもの展開です。で、いつもはだいたいそのまま攻め潰されます(笑)。

第1図からの指し手

△4四歩    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △4三銀    ▲4六銀    
(第2図)

2014-11-30b

講師が一番の疑問手として指摘したのがこの▲4六銀。たしかに、激指でも悪手/疑問手認定こそされてませんが、この手で評価値が300ほど下がっているので、一つのポイントとなったのは間違いないでしょう。

5四の上手銀が4三に引いたのを見て、2筋方面から圧迫してくるんではないかという漠然とした恐怖感から上がったのですが、とくに上手から圧迫されるような具体的な手順が見えていたわけでありません。「漠然とした恐怖感で手を選ぶと、たいていは相手を利することになる」と羽生さんが著書で書いてましたが、本譜はまさにその通りの展開になりました。結果論ではありますが、右銀は6六に効かせたままにして、▲2八飛か▲3七角が勝りましたね。ちなみに激指の提案は▲2八飛。

上手はここから端を攻めてきます。香車を入手して△2三香の狙いは見えていましたので、私なりに香車を取らせまいとギリギリの攻防が続きます。

第2図からの指し手

△9五歩    ▲同 歩    △9八歩    ▲同 香    △9七歩    ▲同 桂    
(第3図)

2014-11-30c

この▲9七同桂は激指に疑問手認定されてますが、そんなに悪い手ですかね? 確かに形としては▲9七同香なのでしょうが、それには△8五桂で銀香両取りがかかります。香車取られるわけにはいかないとはいえ、▲9六香だと、銀桂交換のあとに△8五金とかも目につきますし、放置して▲2八飛でしょうが、どのみち銀桂交換に持ち込まれてあまり面白い展開ではありません。上手は歩切れなので△9六歩はないと睨んでの▲9七同桂だったのですが…

ただ本譜は△9五香▲8六銀で端は受かったのですが、結局6六が薄くなってしまったので、やっぱり飛車を2四に置き去りにしてしまったのがすべての癌のような気がします。

第3図からの指し手

△9五香    ▲8六銀    △6五歩    ▲同 歩    △同 金    ▲6六歩    
△同 金    ▲同 金    △同 飛    ▲6七歩    △9七香成  ▲同 香    
△6一飛    ▲9三香成  △8五歩    ▲7七銀    △9六歩    ▲9八歩    
△6五桂    ▲6六銀    
(第4図)

2014-11-30d

この▲6六銀は▲6八銀と引いて▲6六歩を狙うべきだったかもしれませんね。△5四桂の筋が見えてしまって落ち着かなくなってしまいました。

第4図からの指し手

△7七歩    ▲6八金    △2三歩    ▲2八飛    △5四桂    ▲6五銀    
△同 飛    ▲6六香    △同 桂    ▲同 歩    △同 飛    ▲6七金打
(第5図)

2014-11-30f

この金打ちは手厚く受けたつもりでしたが、激指が提示した▲7七玉が秀逸な受けですね…。気色悪い拠点の歩を払いつつ、飛車をはじき返すという。

本譜はここから飛車を成香に当てて引かれ、そこからは明確に悪くなってそのまま押し切られました。

第5図からの指し手

△6三飛    ▲9四成香  △7八金    ▲同 金    △同歩成    ▲同 玉    
△6九銀    ▲6八玉    △6六歩    ▲同 金    △同 飛    ▲6七金    
△6四飛    ▲6六歩    △7八金    ▲5七玉    △5八金    ▲同 飛    
△同銀成    ▲同 玉    △2八飛    ▲5七玉    △2九飛成  ▲9五角    
△9四飛    ▲5一角成  △4五桂    ▲同 銀    △同 歩    ▲3五桂    
△5九龍
まで119手で上手の勝ち

結局のところ、4六に上がった銀が最後まで働くこともなく、逆に角を3七から活用する手段も消してしまっており、百害あって一利無しでしたね。飛車を2四から引かず端攻めを誘発し、結果的に6筋がスカスカになってしまったのも重なって、結局上手の攻めを支えきれなくなってしまいました。

いやー、将棋って難しいですね…

以下、棋譜です。

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[自戦譜]対局に勝ち勝負に負ける

今日は有休をもらってのんびりしてます。空気はすっかり冷たくなりましたが、外はいい天気です。こんな日は家にこもって将棋するに限りますねっ!(違

そんなわけで、今日も81Dojoでの1局から。2級同士の対局で、私は後手。戦型は、やや変則的な出だしではありましたが相矢倉に落ち着きました。

初手からの指し手

▲7六歩    △8四歩    ▲7七角    △3四歩    ▲6六歩    △6二銀
▲7八銀    △5二金右  ▲6八玉    △4二銀    ▲7九玉    △5四歩
▲5八金右  △7四歩    ▲6七金    △3二金    ▲8八玉    △3三銀
▲9六歩    △9四歩    ▲1六歩    △4一玉    ▲1五歩    △3一角
▲6八角    △4四歩    ▲5六歩    △4三金右  ▲2六歩    △7五歩
▲同 歩    △同 角    ▲7六歩    △6四角    ▲4八銀    △7三銀
▲6五歩    △4二角    ▲5七銀    △3一玉    ▲7七銀    △2二玉
▲1七桂    △2四銀    ▲2五桂    △6四歩    ▲同 歩    △同 銀
▲6六歩    △7三桂    ▲7八金    △6五歩    ▲3六歩    △6六歩
▲同銀右    △6五桂    ▲8六銀    △8五歩    ▲9七銀    △7七歩
▲7九金    
(第1図)

2014-11-26a

相手がこちらの角を追い払うため、▲6五歩と突き越してきたので、そこを目標にした反発から一気に殺到した局面が第1図。△7七歩の打ち込みに対して▲7九金とかわしたところです。

さて、ここからどう攻めを続けるか結構悩んだ結果、私は2五の桂馬を取って△8六桂と放り込む手順を選択しました。これもそれほど悪くはないようですが、Bonanzaは△5五歩を提示してきました。以下、▲同歩△9五歩▲同歩△5六歩打▲同金△9五香▲9六歩打△6七歩打(参考A図)。

2014-11-26b

確かに一見こっちの方がスマートな気はします。ただ、香車が質駒になっている状態なので、角をかわされた後ものんびりはできませんね。例えば▲4六角ならば、どう攻めを継続するのでしょうか。

第1図からの指し手

△2五銀    ▲同 歩    △8六桂    ▲同 歩    △同 歩    ▲同 銀    
△同 飛    ▲8七歩    △8二飛    ▲6五銀    △同 銀    ▲6六歩    
(第2図)

2014-11-26c

本譜は先手の玉頭で銀桂交換を行い、駒割り的には銀桂交換でややこちらがやや優位に立っている感じです。

が、この局面。実は先手玉に即詰みがあります。△8七飛成とズバっと切り、▲同玉の一手に△8六銀▲8八玉△8七銀打(参考B図)の5手詰めです。

2014-11-26d

いやー、私はこの単純な5手詰めをスルーしました。まさかまだ終盤の入り口にもさしかかってない感じのこの局面でまさか即詰みがあるなんて思っても見なかった(涙)。

第2図からの指し手

△7八銀    ▲同 金    △同歩成    ▲同 玉    
(第3図)

本譜は△7八銀と放り込んで、金銀交換に持ち込んだ上で、さて、当たりになっている6五の銀をどう処置しようかという局面が、第3図。

2014-11-26e

私は駒得しているし無理に切り込む必要ないかと銀を引いたのですが、どうもこれが緩手だった模様。▲2四桂と放り込まれて一気に怪しくなりました。

Bonanzaの提案は△6九銀。以下、▲6九同玉△7六銀▲同金△8七飛成(参考C図)。

2014-11-26f

△6九銀は私も選択肢に入れていたのですが、▲同玉に△8七飛成としても▲7八銀でたいした戦果なさそうで、いったん回避しました。Bonanzaの提示はそこからさらにもう一枚銀を捨てる手順。この後は王手で桂を取られると痛そうなので桂取りの方を受けることになると思いますが、7六の金を取った場面を本譜と比較すると、駒の損得面ではさしたる差はありませんが、後手の囲いがほぼ崩壊している分、こちらの方が勝りそうですね。

まあ、それでも▲2四桂の打ち込みがそれなりに早そうなので、切迫した勝負には変わり無さそうですが。

第3図からの指し手

△7四銀    ▲2四桂    △6九銀    ▲同 玉    △8七飛成  ▲7八銀    
△8八龍    ▲3二桂成  △同 玉    ▲9八金    △8二龍    ▲8七歩    
△9五歩    ▲2四桂    △同 歩    ▲同 歩    △4一玉    ▲2三歩成  
△6四角    ▲3二銀    △5二玉    ▲4三銀成  △同 玉    ▲4六角    
△同 角    ▲同 歩    △3七角    ▲6四角    △5二龍    
(第4図)

2014-11-26h

この手は受けのミス。4二と5三の打ち込み両方を防ぐ意味で龍を寄ったのですが、ここは△6二龍と角に当てながら4二と5三を守るのが正着。なんで気づかなかったのか…

第4図からの指し手

▲4一銀    △5一龍    ▲3二と    △4二桂    ▲2二飛成  △3三銀
まで112手で後手接続切れ勝ち

2014-11-26i

はい、この銀打ちは全く受けになっておりません。▲3三同と△同桂▲3二銀打ちまで簡単な3手詰め。打った後でこの詰みに気づいて負けを覚悟しましたが、ここで相手が接続切れ。5分待ちましたが復帰せず、対局は私の勝ちとなりました。

対局上は勝ちましたが、完全に私が負けていた将棋であり、複雑です…

相矢倉で6筋の位に反発して盛り返すという指し方は、一度試してみたかった攻め筋であり、それが試せてそれなりに主張を通せたのは良かったです。しかし返す返すも即詰みをスルーしたのが痛すぎます(涙)

以下、棋譜です。

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なぜ詰将棋は続かないのか

プロ棋士やアマチュア高段の方々が口をそろえて重要さを説くのが詰将棋ならば、高段を目指そうという初中級者が「わかっちゃいるけど」敬遠しがちなのもまた詰将棋だと思います。

ではなぜ詰将棋は敬遠されるのでしょう。

一言でいうと、やっぱり「つまらないから」なんだと思います。

野球少年なんかでも、ランニングや素振りといった基礎練習が嫌いで、試合ばかりやりたがる子っていますよね。多分、それと一緒なんじゃないかと。

基礎の反復練習はどんな物事であっても大抵は退屈でつまらないものです。加えて、基礎の練習は長くたくさん積み重ねて初めて効果が出てくるもので、たいていは即効性がありません。だから、退屈な練習の先にあるはずの、上達した姿がなかなかイメージしにくい、というのもあるのではないでしょうか。

おまけに詰将棋は、解けると爽快感が得られる一方で、解けないとストレスになる。自分はこんな問題も解けないのか、という無力感もオマケで付いてきます。

この状態で続けるのは、常に自分の未熟さと向き合うことを強要されるということで、それは普通の人には相当しんどいはずです。ましてや、趣味でやっているのなら「なんでこんな思いしてまで…」となるのが自然でしょう。こうなるともう続きませんよね。

私も昔、中高校生くらいの頃はそうでした。

じゃあ今はどうなのかというと…詰将棋を日課として自分に課しているわけですが、実はあまり詰将棋練習に苦痛は感じていなくて、むしろ割と楽しんでいたりします。

それは何故なのかを少し考察してみましょう…などと大仰に前ふりするまでもなく、結局、私は「自分が解けるレベルの問題」に集中しているからなんだと思います。

具体的には、私は5手詰めのみをひたすらにやるという方法を採用しました。5手詰めならば、腰を据えて取り組めば自分の力で比較的無理なく解くことができる。これならば、解ける爽快感が解けないストレスに勝ります。

解ける問題ばかりやって効果はあるのかという疑問が当然次に来ると思うのですが、そこは工夫次第かと思います。

ひととおり解けるようになったら、例えば、今度はより短い時間で解けるように挑戦してみる、とか。

そうして、3手詰めに自信がついたら5手詰め、5手詰めに自信がついたら7手詰め、とひとつずつステップアップしていけば、自然と楽しみながら棋力も上がるのでは、と思うのです。

私自身、5手詰めをひたすらこなし続けて半年、同じ本をひたすら短時間で解く訓練を重ねた結果、初見の5手詰めでも答えが見えるまでの時間は明らかに縮んでいます。5手詰めを解く場合は、2分以内を一つの目安に置いていますが、初見の問題でもだいたい7割くらいはいけるようになりました。

実戦でも、最終盤での詰みを読む際の精度が上がっていることを実感しています。

さらに、気まぐれで7手詰めに手を出してみたら、以前はほとんど解けなかったのに、今は意外なほど解けるようになっていたという実体験もあります。

そんなわけで、自分に解けるレベルの5手詰めに集中するだけでも、実感できるレベルで力はついたようです。

こうなってくると楽しくなるものでして、今や私の生活習慣に詰将棋はほぼ定着しました。朝の通勤時に5手詰めを12問以上、退勤時およびちょっとした空き時間に7手詰めにじっくり取り組む、というのが今のスタイルですね。5手詰め12問はノルマですが、7手詰めはどちらかというと余興感覚です。なので解けなくてもキニシナイ。余興なのでこちらはそのうち9手詰めとかにも挑んでみるのもいいかな、と思ってます。読む力を鍛えることにもなりますしね。

詰将棋がなかなか続かないと言う方は、まずは自分が解ける手数の問題をひたすら繰り返すところから始めるのが、私の実体験からもお勧めです。

[自戦譜]乱戦は苦手なのです…

最近81Dojoでまた昇級して2級になりました。ただ、調子がいいのかというと微妙で、相手のミスに助けられたような将棋が多く、自分の棋力が上がった結果かと聞かれると首をかしげてしまいます。

今回の自戦譜は2級昇級直後の対局。相手は早石田風の出だしから、なんと飛車を振る前に△3六歩と突っかけてきました。

初手からの指し手

▲7六歩    △3四歩    ▲2六歩    △3五歩    ▲2五歩    △3六歩
(第1図)

2014-11-24a

早石田も含めて私はどうも乱戦が苦手です。相手の次の手が読めないことが多く、術中にハマって瞬殺されることが少なくありません。この将棋も当然乱戦模様に突入しました。

それにしても飛車を振る前に3筋を突っかけるとか、こんな手成立するんですかね。まあ、本譜は私の乱戦チキンっぷりが発揮されて見事に成立してしまうのですが。

第1図からの指し手

▲4八銀    △8八角成  ▲同 銀    △5五角    ▲7七銀    
(第2図)

2014-11-24b

本譜は上手の通り銀を上がりましたが、ここは▲7七角が正着だったかもしれません。

一例として、その後△3七歩成強行なら、▲同銀△3六歩▲5五角△3七歩成△3二飛▲3八金(参考A図)で、後手切れていると思います。

2014-11-24c

この後さらに強行するなら△3六銀だと思いますが、▲3三歩△同桂▲2四歩△3七銀成▲同金△4五桂▲3三歩△3七桂成▲2五飛(参考A2図)といったところでしょうか。

2014-11-24d

戻って▲7七角に△同角成なら、▲同銀△5五角▲3八金△3七歩成▲同銀△3六歩▲4六銀△同角▲同歩△3二飛▲5六角(参考A3図)でしょうか。

2014-11-24f

もしここから△3七銀とさらに強行してきたら、素直に精算して△3七飛成の瞬間に▲1五角の王手飛車があります。王手飛車を避けて△6二玉とかなら、▲3四歩と飛車先を止めておけば十分かと。

と、こういった様々な変化をきちんと読み切らないと一気に潰されるのが乱戦なんですよね。乱戦を仕掛ける方は当然仕掛け慣れているのでしょうから、どうしても厳しいですね。

第2図からの指し手

△3二飛    ▲3八金    △1四歩    ▲4五角    △3七歩成  ▲同 銀    
△3六歩    ▲4六銀    △同 角    ▲同 歩    △3七銀    ▲3三歩    
△2八銀成  ▲3二歩成  △3八成銀  ▲4一と    △同 玉    ▲6三角成  
△5二金    ▲4五馬    △4八飛    ▲5八金打  △4九飛成  ▲6八玉    
△4八成銀  ▲8八銀    △5八成銀  ▲同 金    △6九金    ▲7七玉    
△5八龍    ▲3三歩    △6八龍    ▲6六玉    △6五歩    ▲5六玉    
△4四金
(第3図)

2014-11-24g

本譜はその後飛車の取り合いになり、後手の追及をかわし続け、後手が馬取りに金を打ち付けてきたのが第3図。

実は王手が途切れたこの瞬間、▲6一飛で即詰みでしたね。手数は長めですが変化も含めてさほど難しくはないので説明は省略しますが。本譜はここで▲2三馬と突っ込んで、それでも無事勝てましたが、相手が△5一玉と逃げていたら詰みはなかったと思います。

ここは相手が応対を間違えてくれたので勝てました。

第3図からの指し手

▲2三馬    △3二金    ▲同歩成    △同 銀    ▲6一飛    △5一金
▲6三角
まで55手で先手の勝ち

2014-11-24h

乱戦に強くなるには、正確な状況判断と読みが必要ですよね。逆に言えば乱戦に強い人こそ、本当に強い人なのかもしれませんね。

以下、棋譜です。

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[自戦譜(娘)]入門者の世界とは

娘と通っている将棋教室では、級位は12級からのようですが、娘はまだ棋力不足で級位をもらえていません。なので、当面「12級ゲット!」を目標に頑張るという決意を見せたので、私も娘の練習に少しつきあうようにしました。普段は意欲のないところに無理矢理練習させても逆にやる気を損なうだろうと、教室に連れて行く以外のことはあまりしていなかったのですが、本人の意欲が出ている今が勝負です。

で、その娘の棋力がどういうレベルなのか、将棋ウォーズの対局から一局お見せしましょう。

娘は26級、相手は30級です。将棋ウォーズではみんな30級からスタートなので、たまに20級~30級でも明らかに上級位あるいは有段の実力だろうという人もいます(いやむしろそっちのほうが多いか?)。

ただ、今回の30級の人は相応の30級の人だったようで、娘ともいい勝負になりました。

初手からの指し手

▲2六歩    △4二金    ▲2五歩    △3二銀    ▲2四歩    △同 歩
▲同 飛    △2三歩    ▲2八飛    △6二金    ▲3八銀    △7二銀
▲2七銀    △9四歩    ▲2六銀    △1四歩    ▲2五銀    △8四歩
▲2四歩    
(第1図)

2014-11-23a

ここまで娘は教えたとおりの棒銀の指し手を忠実に進めています。このあと飛車先を無事突破して龍を作ることに成功しますが…

第1図からの指し手

△同 歩    ▲同 銀    △2三歩    ▲同銀成    △同 銀    ▲同飛成
△3一角    ▲2一龍    △4一玉    ▲3二銀
(第2図)

2014-11-23d

意図は解らなくもないですがこれでは銀のタダ捨てです。案の定、△同金と取られて何も起こらず。さらにその後、▲2四桂、△4二金、▲3二桂成、△同金と進んで桂もタダ捨てしてしまいます。

局後に感想戦をやったのですが、「今ならここでどう指す?」と聞いたときに、▲2三歩の垂れ歩を提示してきたのは上々でしょう。実際には▲2三歩には△3二金で若干紛れそうですので、同じ垂らすなら▲2四歩のような気もしますが、と金を作るという発想は合格でしょう。私なら▲2二銀と打ち込んで角を取りに行きますが。

第2図からの指し手

△同 金    ▲2四桂    △4二金    ▲3二桂成  △同 金    ▲1六歩
△1二銀    ▲2八龍    △2三銀    ▲2四歩    △同 銀    ▲同 龍
△2三歩    ▲2八龍    △1三角    ▲2四銀    
(第3図)

2014-11-23e

△1三角ののぞきに対して角道を遮断しようとするのですが、その手段がまさかの歩頭銀!! これにはさすがに顎が落ちました(汗)

第3図からの指し手

△同 歩    ▲2五歩    △同 歩    ▲同 龍    △2四歩    ▲2七龍
△3四歩    ▲2六龍    △3三金    ▲2七龍    △4四歩    ▲7六歩
△5四歩    ▲5五角    △5三金    ▲6六角    △6四歩    ▲1七桂
△6三金    ▲2五桂
(第4図)

2014-11-23g

ここもまさかの歩頭の桂跳ね炸裂!!

あとで本人に聞くと、角金両取りをかけたとのことでした。その両取りが見えたのは立派ですが、それで歩の頭にタダ捨てしていれば世話ありません(汗

感想戦で「両取りを狙うなら▲2五歩と合わせてみたらどうだい?」と言ってみたら納得顔でした。

ところが相手も何を思ったかこの桂を取らず、両取りを逃げます。しかも角ではなく金の方を。何か罠を警戒したのでしょうか…

第4図からの指し手

△4三金    ▲1三桂成  △同 香    ▲7七角    △7四歩    ▲6八角
△2三銀    ▲5六歩    △6五歩    ▲4六角    △6四桂    ▲2五歩    
△同 歩    ▲1三角成  △2一銀    ▲2三馬    △4二玉    ▲2五龍    
△5七桂    ▲1三馬    △2二歩    ▲4六角    △4九桂成  ▲同 玉    
△3二金    ▲2四馬    △4一玉    ▲1四馬    △2三歩    ▲1三角成  
△8五歩    ▲2四歩    △8三銀    ▲2三歩成  △同 金    ▲同 龍    
△2二歩    ▲2四龍    △4二玉    ▲1五龍    △7六桂    ▲2四馬引  
△3一玉
(第5図)

2014-11-23h

見ての通り、この局面は▲4一金までの一手詰めです。しかし、娘にはそれは見えていませんでした。▲1七香という謎の手を指して詰みを逃します。感想戦で1手詰めを指摘しても最後まで答えが出てこなかったのはちと残念。

以後は、両者決め手を欠いたまま、135手で後手の持ち時間が尽き、娘の時間切れ勝ちでした。

第5図からの指し手

▲1七香    △7五歩    ▲1三馬左  △1二歩    ▲同 馬    △同 銀
▲2三馬    △2一銀    ▲1四馬    △6四金    ▲2四龍    △5五歩
▲1三龍    △5一角    ▲1五馬    △同 角    ▲同 歩    △5一角
▲1四歩    △5六歩    ▲2四龍    △5七歩成  ▲1三歩成  △4七と
▲1二と    △3二銀    ▲2二と
(終局図)
まで135手で先手時間切れ勝ち

2014-11-23j
やはり娘はまだまだこれからだということを改めて思ったわけですが、こうして娘と感想戦につきあい、そして今こうしてブログ記事にしながら思ったのは、やはり我々のようなある程度将棋慣れしている人間と、将棋を始めたばかりの入門者では見えている世界が全然違うんだなということです。

何が言いたいかというと、我々が見ている世界に立って入門者にあれこれ教えても、これはきっと届かないなということに気づいたのです。できれば、入門者が見ている世界をきちんと理解するのが理想ですが、おそらくそれは無理でしょう。本譜の歩頭銀や歩頭桂を、入門者がどういう世界観でその手を指したのか、それは既に将棋慣れしている人間にはおそらく理解できないでしょう。

ただ、入門者が見ている世界を否定してはダメで、それをやっちゃうと彼らは我々のアドバイスなど素直に聞いてはくれません。とくに子供の場合は。彼らの世界をきちんと認めてあげた上で、こういう世界もあるよ、という選択肢を提示し、あとは本人達に任せるようにすれば、きっと効果的な指導ができるかもしれない。

そんなことを思いました。

以下、棋譜です。

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高速棋譜並べの効能

今、私が将棋の勉強の二本柱としているのが詰将棋と高速棋譜並べです。

高速棋譜並べとは、以前にも軽く触れましたが、

  • とにかく高速で棋譜を並べる
  • 解説は読まない、指し手の吟味はしない
  • とにかくたくさんの棋譜を並べる(1局3分ペースで1日10局以上が目安?)
  • 勝利側の立場で並べる
  • 強くなりたい戦型の棋譜を選んで並べる

という勉強法です。

この方法については、解説は読まない、指し手の吟味はしない、というあたりが賛否の別れそうなポイントであると思います。

私も以前は、丹念に解説と照らし合わせながら並べていく普通の棋譜並べをしていましたが、やっぱり棋力が相応についていないと、プロの指し手を吟味にして血肉にするのは難しいというのがだんだんわかってきました。解説を読んだところでその解説自体がよく理解できないということが少なくない。「○○で先手よし」と書いてあるけど、なんで先手よしなのかわからないぞ、みたいな。

多分、私にはまだプロの指す高度な将棋を理屈で理解できるだけの素地が無いのです。九九も覚束ない小学生が3桁の掛け算を解こうとしたところで時間の浪費なのと同様、プロの棋譜を理解できるだけの基礎がまだできていない。

ならば発想を転換し、理解できないのならばいっそ理解するのはいったん諦めて、プロの指す「筋が良い手」を理屈ではなくイメージとして焼き付けた方が、筋の良い将棋に近づけるのではという期待から、高速棋譜並べへ移行しました。

で、何ヶ月か続けてみての感想ですが、確かに何かしらの良い効果が得られているのは間違いないと思います。

最初は主に矢倉の棋譜を選んで並べていましたが、最近になって横歩取りの棋譜も組み入れるようにしてみました。昨日矢倉を並べたら、今日は横歩取り、みたいに交互にやってます。

なぜ横歩取りを組み入れたかというと私は横歩取りの指し方が全くわからないからです。横歩とって飛車引いて…こっから何をどうすればいいの?みたいな。なので、高速棋譜並べでそのイメージをつかみたいと。

で、しばらく高速棋譜並べで横歩取りを並べてみてどうだったか。

やはり、ある程度戦い方の大枠というか、流れがイメージできるようになったのです。具体的に説明してみろといわれても難しいですが、なんとなくこうやってこうやればいいんじゃないか、というのが漠然とイメージできるようになりました。もちろんそれが正しくない場合もあるのですが、イメージすらわかなかった頃に比べれば格段の進歩かと。

で、いくらか高速棋譜並べを続けてから、横歩取りを扱っていた少し前のNHK将棋講座のテキストを開いてみると…「ああ、なるほど、これはそういうことなんだな」という納得感が強く得られることに気づきました。これも具体的に言葉にしろと言われても難しいのですが、なんとなく頭の中のイメージの中にパズルのピースがピタっとはまった納得感、とでも言うのでしょうか。同じことは矢倉の棋書を読んでいても言えました。高速棋譜並べと棋書の勉強は相性がいいのかもしれません。

少なくとも良い方向の変化は確認できたので、これからも継続していこうと思ってます。

分散学習

分散学習という言葉をご存じでしょうか。

短期間で集中的に長時間を投入して学習する方式を集中学習といい、その対義語になりますが、長期にわたって短時間の学習を繰り返す学習方式のことを言います。

例をあげて説明すると、例えばテストに向けて英単語を暗記しようとする場合、1時間かけて一日で覚えようとする、これが集中学習です。いわゆる「一夜漬け」は典型的な集中学習ですね。

これに対して分散学習は、例えば同じ一時間かけるとしても、10分ずつ6日間かけて覚えます。

で、最新の研究では分散学習の方が集中学習よりも、学習効果が高いと言われています。よく「毎日コツコツやるのが大事」と言いますが、この観点からも的を射ているわけです。

で、これを将棋に当てはめてみると….。

よく言われるのは「1日1問でもいいから毎日詰将棋を解く」。プロや高段者が上達のこつとしてよく言うことですが、これも言ってみれば分散学習ですね。1日に20問の詰将棋をやって三日坊主で終わるより、1日1問でも20日間続ける方が大事ということを、プロや高段者の方は体感的に会得しているのでしょうね、分散学習の理論を知らなくても。

例えば棋書なんかは1回読んで終わりではなく、何度も繰り返し読むべき、となるかと思います。根を詰めて1回読むよりは、さらっと舐める程度でも日単位で間を開けつつ何回も繰り返して読む。これは別に棋書に限る話ではなく、効果的な読書方法としていろいろな人が紹介しているものです。

ただ、わかっていてもついつい1回で頭に入れようと根を詰めて読んじゃうんですよね。でも読み終わって思い出そうとしても、ほとんど思い出せなかったり。これって結局根詰めて時間かけた割には成果上がってないんじゃないかな、と。

だから、多分定跡書などは根を詰めて読むよりも、パラパラと程よい速さでページを手繰りながら、長くても数十分程度で読みきるということを数日ごとに繰り返すのが良いのかもしれません。

手元に積読になっていた定跡書が一冊あるので、今度それで試してみよう…

余談ですが、私が最近このブログで、得るものの多かった自戦譜を残している理由も、実はここにあったりします。

他の人はわかりませんが、少なくとも私は折に触れて過去のブログ記事をちょくちょく読み返します。その時に、この自戦譜と、そこから得られた教訓を思い出すことができれば、学習の定着に役立つはず。…そんな目論見です。

[自戦譜]筋違い角にフルボッコ

81Dojoの対局から。相手はフランスの方でした。

初手からの指し手

▲7六歩    △3四歩    ▲2六歩    △8八角成  ▲同 銀    △6五角
▲4八銀    △7六角    ▲7八金    △3二金    ▲2五歩    △5四角
▲7七銀    △3三金    ▲5八金
(第1図)

2014-11-11a

筋違い角から向飛車に振るというこの戦型、おそらく私の将棋人生で初めて遭遇した形ですね…。何もわからずになんとなくで駒組みを進めた結果、瞬く間にフルボッコにされます。

第1図からの指し手

△2二飛    ▲4六歩    △2四歩    ▲同 歩    △2七歩
(第2図)

2014-11-11b

すでにこの時点でもう収拾がつかなくなっています。この後は為す術もなく、わずか50手で投了。

第2図からの指し手

▲3八飛    △2四飛    ▲3九銀    △6五角    ▲5六角    △同 角
▲同 歩    △2八角    ▲2五歩    △同 飛    ▲3六角    △2六飛
▲6三角成  △1九角成  ▲8一馬    △7二銀    ▲9一馬    △2八歩成
▲同 銀    △同 馬    ▲同 飛    △同飛成    ▲6八玉    △4七銀
▲5七玉    △5八龍    ▲6六玉    △5六龍    ▲7五玉    △7四金
まで50手で後手の勝ち

2014-11-11c

局後、相手の方はさっさと退室(まあ、フランスの方なので会話は成立しなさそうですが)。終局後に入室してきた方と振り返っていました。主に上がった問題点は

  • 相手の態度が決まるまで2五歩は決めない方が良い。向飛車にされるとやっかい
  • ▲7七銀も、急ぐ必要は無かった

といったところです。そして、対抗する構えとしては、後手が5四に角を引く前に、3六歩や4六歩を突いて、飛車先を守る(下記参考1図、参考2図)。

2014-11-12a

2014-11-12b

これらの形なら向飛車に振られてもそう簡単にはつぶれないはず。それでも向飛車で来るなら、右辺を維持しつつ、左辺に厚みを構築して優位に持って行く、そんな指し方になるでしょう。

5四に角をセットされるといつでも2七を歩で押さえる筋が生じるので、まずはいかに5四-2七の筋を遮断するかが、対筋違い角のポイントでしょうか。

筋違い角自体ほとんど見ないので、今回の教訓がいつ活かせるかわかりませんけども…

以下、棋譜です。

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[自戦譜]81Dojoで3級昇級を決める

レーティングに固執しないとはいったものの、それでもやはりレーティングが上がるとうれしいものです。

81Dojoでは7級で登録して以降、4級までは順調に上がってきたのですが、そこで長く停滞していました。おそらく、ここらが実力値だったのでしょう。その後、何度も何度も3級昇級がかかった対局で跳ね返され続けました。4級が実力値であるとしても1回くらい勢いで昇級したっていいじゃん、とか思ったりしたものです。

特に、前回の昇級チャンスでは、99%勝ちだった将棋をまさかの王手放置で反則負け(笑)。さすがに精神的ダメージが大きかったらしく、その後降級圏内まで急降下ましたが、なんとか持ち直して8度目の正直でついに昇級を果たしました。

rating

まあすぐにまた落ちるかもしれませんが、自己最高レート更新ということで前向きに受け取っておこうかと。

で、今回はその昇級を決めた一局から。勝つには勝ったものの、反省点も多い一局でした。なお、本局はなぜかR2000オーバーの高段者が観戦していて、感想戦で色々意見をくれました。やはり高段者の視点があると感想戦の質も変わります。

本局は、こちらが矢倉に誘導しようとしたところ、後手が突然3筋を突き越して来ました。私が引き角からその突き越した歩を狙うと、今度は3筋に飛車を振って早石田風な形に。

初手からの指し手

▲7六歩    △8四歩    ▲6八銀    △8五歩    ▲7七銀    △3四歩
▲7八金    △3五歩    ▲4八銀    △7四歩    ▲5六歩    △5四歩
▲7九角    △3二飛    
(第1図)

2014-11-09a

私はこの後、角交換のない早石田は怖くないと普通に飛車先を突いて行きましたが、感想戦では▲4六角が示されました。角成を直接受けるなら△8二銀ですが、いかにも形が悪いですし、先手は玉が8八へ入城するルートも自然に開けます。△5五歩には素直に▲同歩で、その後銀を繰り出して位を守りに行けば自然と優位に立てそうな感じがします。本譜よりはずっと戦いやすいでしょう。

第1図からの指し手

▲2六歩    △5五歩    ▲同 歩    △同 角    ▲2五歩    △3六歩
▲3八金    △3七歩成  ▲同 銀    △3六歩    ▲4六銀    △8二角
▲6九玉    △4四歩    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △4五歩
▲3三歩    △同 桂    ▲3五銀    △1九角成  ▲4四銀    △2三歩
▲同飛成    △2二飛    ▲3三龍    △2九飛成  ▲3九歩    △4二銀
▲6三龍    △6二銀    ▲4三桂    △同 銀    ▲同 龍    △5二金右
▲3四龍    △3七香    ▲2四角    △4二桂    ▲7九玉    △3八香成
▲5三歩    △同 銀    ▲同銀成    △同 金    ▲5四歩    △6三金
▲5三銀    △6一玉    ▲4四龍
(第2図)

2014-11-09b

その後は乱戦模様になりました。細かいミスがお互いポツポツありますが、私が一番悔やんでいるのがこの龍逃げ。後手玉が角筋を外したことで、桂に当てられていた龍を逃がしたのですが、直後に私は▲4二銀成と桂を抜いています。だったら龍を逃げずに最初から▲4二銀成としておけばよかったのです。まさに無駄な手。こんなことやっているようじゃいけません。

第2図からの指し手

△6二歩    ▲4二銀成  △2四龍    ▲8四桂    △7二銀    ▲5二銀
△7一玉    ▲6三銀成  △同 歩    ▲4三龍    △7三銀打  ▲7二桂成
△同 玉    ▲4一成銀  △6二桂    ▲5一成銀
(第3図)

2014-11-09c

この成銀寄りは、当然▲5三歩成とするところでした。これで優位は動かなかったでしょう。なんで成銀なんて寄ったのか…

第3図からの指し手

△5四龍    ▲同 龍    △同 桂    ▲5二飛    △6二桂    ▲5三銀
△8三玉    ▲8八玉    △5九飛    ▲6二銀不成△5五角    ▲7三銀成
△同 玉    ▲8二銀    △8三玉    ▲9五桂    △9四玉    ▲8一銀成
(第4図)

2014-11-09d

王手王手で追い詰めて、王手がかからなくなって苦し紛れに▲8一銀成と桂を取り込んだのが上の図。これも「あの時の自分にグーでパンチだ!」クラスの凡手。この手は詰めろにも何もなっていません。せめて▲8三金とかで詰めろにかけるべきでしょうに。

まあ、実はこの時点で先手玉に即詰みがあることが局後の検討でわかったので、どのみち私が負けていた将棋だったんですがね。

第4図からの指し手

△7七角成  ▲同 玉    △5五馬    ▲6六桂
(第5図)

2014-11-09e

ここで△6六馬としていれば即詰みでした。ちなみにこの合駒は何であっても詰むようです。本譜は即詰みを読み切れなかった後手が△7三金と受けに駒を使ってしまったため、逆転となりました。感想戦で、先ほどの高段の方に、「駒を渡したら後手玉はほぼアウトなので、攻め続ける方針で一貫性を維持すべきだったかも」という意見をいただきました。

第5図からの指し手

△7三金    ▲6一角    △7二銀    ▲同飛成    △6六馬    ▲同 歩
まで109手で先手の勝ち

2014-11-09f

以下、棋譜です。

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