不惑オヤジ(と娘)の将棋な日々

アラフォー親父と小学生娘の悪戦苦闘の記録

月別アーカイブ: 12月 2014

この一年を振り返る

12月は公私ともに忙しく、将棋は勉強も対局もあまりできていませんでした。勉強は毎日のノルマである詰将棋だけ、対局は、81Dojoか将棋倶楽部24で1日1局指せれば良い方。この年明け間際になってようやく落ち着きましたが、年明けからはまたしばらく仕事の方は忙しい日々が続くでしょう。

なので紹介できるような棋譜もなく、娘の方も今月は将棋教室に連れて行ってやれてないのもあり、これといった進展もありません。

おそらくこれが年内最後の投稿となる今回は、私たち親子の今年の将棋ライフをちょっと振り返ってみることにします。

私がほぼ20年ぶりに将棋熱に目覚めたのがちょうど一年くらい前。それから盤駒もちょっと奮発して良いものをそろえ練習を始め、興味を示した娘に教えるようになり、そしてブログを始めるようにもなりました。

そしてこの一年間で私と娘は少しは成長できたのでしょうか。

まず私について。この一年で、試してみた勉強法は「実戦」「詰将棋」「必死問題」「次の一手」「棋譜並べ」「高速棋譜並べ」「将棋教室」といったあたりです。

この中で今も習慣として続いているのは「実戦」「詰将棋」「高速棋譜並べ」「将棋教室」だけです。

何しろ会社勤めの身、しかもわりと安定して帰宅の遅い業界なことに加え、家に帰ったら帰ったでまだ手離れできない子供達がいるので、1日で将棋にかけられる時間はさほど多くありません。そんな中でも習慣として続けられるものとなると、どうしてもこのくらいに絞られてしまいます。

「実戦」と「詰将棋」はもう練習方法の鉄板なのでこれだけは外せない、それにプラスしてなにをやっていくかという選択になるわけですが、盤駒を使って手を動かして感覚で覚える「高速棋譜並べ」、そして自分とは違う高段者の視点を借りて気づきを得る「将棋教室」は今のところ効果的な練習方法になっていると思います。(いずれ、「81Dojoで初段」の目標を達成したら、どんな勉強法が効果的だったかは、細かく振り返ってみたいと思います。)

この一年で効果は出ている…とは思うのですが、これは主観的な感覚です。客観的にそれを証明する数字がない。将棋ウォーズで万年2級だったのが1級になったくらいでしょうか。将棋倶楽部24では最高Rを更新できていませんし、81Dojoは始めてから日が浅いので現時点では参考にはできない。一年間取り組んでそれが数字に出てこない、というのは正直ボディブローのようにストレスたまります。

それでも一年前の自分の棋譜を振り返ってみると「ああ、なんか稚拙な将棋を指してるなぁ」と思う場面が増えているので、将棋の勘所のようなものはわずかでも向上しているんだと信じます。

「継続は力なり」「ちりも積もれば山となる」ではありませんが、今の地道な勉強を続けることでどこまで行けるのか、あるいはいけないのか、人柱になってこのブログで公開してやる、くらいの気持ちで今後も気軽に取り組んでみようと思います。『将棋の勉強は実戦と詰将棋だけでいい』と断言しちゃう人もいるので、それが正しいなら、そのうち何らかの成果は出るでしょう。

さて、娘の方ですが、こちらはかなりの成果が出ていると言っていいんじゃないでしょうか。

確かに私との手合いは10枚落ちを卒業できていませんが、将棋を覚えたてだった一年前と比べると、かなり「将棋っぽい」手を指すようになっています。

これは特にここ2ヶ月程度での進歩が著しいです。正直半年くらいまでは将棋というゲームが全然解ってないな、という指し回しだったのですが、今は少なくとも将棋というゲームが娘なりに見えてきていて、その中で試行錯誤している最中、そんな印象です。もう一山越えればぐっと進歩できる、そんな予感がします。

そういえば、1手詰めの詰将棋を1日4問解かせていますが、「うーん、これは難しいかもなぁ」という問題も結構さくっと解いて見せたりします。まあ、今でも全体で正解率は6割強くらいですが、娘なりに何かが見えるようにはなってきているんだと思います。

教えていて実感したのは、やはりいつもガチモードで全力をもってねじ伏せるような教え方はダメだな、ということでしょうか。

容赦なく叩きつぶすととたんに娘はやる気を無くすか、最悪泣きが入って、そこまでになります。適度に勝たせてあげるとやはり楽しさからやる気が続くようです。勝つ楽しさを覚え始めた娘は、最近負けが込むと「勝つまでやる!」という台詞を吐くようになりました。この心意気自体は善し悪しありそうですが、そういう意気地を持てるようになったこと自体は、成長の証とみていいんじゃないかと思います。

そういう意味で、やはり駒落ちでの対局は効果的なんだと思います。とくに、私みたいに「上手に手抜けない」人にとっては。

将棋教室で同じくらいの子供達と平手で対局できる場を持てたのも、娘にとっては良い刺激だったようです。「級位をもらう」という目標もできました。今月は結局多忙のため連れて行ってあげられませんでしたが、今後もなるべく連れて行ってあげようと思ってます。

全体として、私自身が成長できたかはともかく、将棋が趣味として復活したことで、それまでほぼ無趣味だった私生活に潤いが出たのは間違いないです。娘と二人で取り組める趣味を持てたのも望外でした。

来年も、自分たちのペースで焦ることなく将棋に取り組んでいこうと思ってます。

それでは皆様、良いお年を。そして来年もよろしくお願いします。

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娘に将棋を教える際の心がけ

こう見えても、娘に将棋を教えるときには色々気を使ってます。

長女が生まれて物心がつき始めたときから、将棋に限らず親として色々物事を教えていかなければならないわけで、「人にものを教える」ということについて色々勉強しています。それが、将棋を教える際にも役に立っているという事実はあると思います。

長女に将棋を教える際に、私が心がけているのは3つ。

「無理強いしない」「結論は娘に委ねる」「機会を作る」

「無理強いしない」は文字通りの意味ですね。特に説明は不要かと思います。私としてはせっかく将棋を覚えるのだからできれば少しは強くなって欲しいという思いはありますが、その思いが先行し過ぎて娘への押し付けにならないよう、細心の注意を払っているつもりです。押し付けになったとたん、娘にとって将棋は「遊び」から「義務」、あるいは「ノルマ」になってしまいます。つまり「楽しいもの」ではなく「面倒くさいもの」になってしまう。こうなると続くわけありませんね。

なので、娘から「やりたい」というまでは私から将棋は基本持ち出しません。棋譜並べをしつつ、それを脇で見ている娘に「やる?」と声をかけることはありますが、そこで娘がNoと言えばそれ以上は言わない。

将棋教室も、「こういうのがあるけど行ってみる?」と提案はしてみましたが、「行く」と決めたのは娘本人です。

「結論は娘に委ねる」。これはつまり、私は経験者としてアドバイスはするけど、結論は娘本人に出させるということですね。まだまだ入門者ですから、対局していても悪手疑問手がいっぱい出ます。感想戦するときも、「こんな手指してるようじゃだめ」「こっちの方がいい手」みたいな言い方は絶対にしないように心がけてます。

私からみて明らかな悪手でも、まずは娘に指し手の意図を尋ねる。答えが「なんとなく」とかでもいいと思います。そして「なるほどね。じゃあ代わりにこういう手はどうだろう?」「なるほどね。なら、こう指されたらどうするつもりだった?」と尋ねます。

私からは結論を言いません。どっちがいい手か、判断する材料を与えるだけで、結論は娘に出させます。そしてその結論に基本的に異議は挟まない。明らかに結論が変だな、と思うときは別の選択肢を提示することはありますが。

また、娘の意図を頭ごなしに否定しないのも意識してます。材料さえ与えてやれば、小学一年生の娘でも自分の考え方が正しいのか、自分の指した手が悪手なのか、自分なりの結論を出します。こちらが結論を与える必要は無いですし、それを押しつけてはやる気を損ねます。

「機会を作る」。将棋を学ぼうと思っても、手元に棋書がなかったり、対戦相手がいなかったりでは技術向上が図れません。なので、適度な数の子供向け棋書を与えてますし、将棋教室に連れて行ったり、将棋ウォーズデビューさせたりして、本人が望む時に勉強できる環境、対戦できる環境は整えるようにしています。

今のところ、娘はそれなりに将棋への興味を継続し、最近は将棋教室で級位をもらうという目標を達成すべく、二人三脚で頑張れている状況なので、それなりにうまくいっているのではないかと思います。

さて、そんな娘、まだ私との手合いは10枚落ちですが、今日の対局では娘らしからぬ筋のいい手を連発。捨駒で玉をそらして守りの駒を抜いたり、横の一間龍に銀で合駒したら銀の尻から金を打ち付けてみたり、びっくりするような冴えた指し回しを見せましたが、最後の最後でうっかり飛車を渡してしまい逆転負け。

自分ではもう少しで勝てる、という思いがあったのでしょう。まさかの逆転負けに娘久々の悔し泣き。いつもは3局1セットなんですが、今日は1局で打ち切り。しかし、着実な進歩の跡は見せてもらいました。

最後に、私が娘に将棋(に限らず色々物事)を教える際に、参考にさせてもらった教え方の本を紹介させていただきます。

いちばんやさしい教える技術
向後 千春
4522430884

棋譜並べは歴史の勉強に似ている…かも?

「棋譜並べ」と「高速棋譜並べ」。似たような勉強法ですが、それぞれ目指しているところは微妙に違うようです。

私なりの解釈ですが、歴史の勉強にたとえてみると分かりやすいのかもしれません。

「高速棋譜並べ」は、いうなれば年号だけを丸暗記してしまう勉強法に似ています。対して「棋譜並べ」は、時代背景や主要人物の関係なども抑えたうえで歴史の流れをきちんと理解していく勉強法です。

当然ながら、本質的な理解が得られるのは後者の勉強法です。本来はここまで理解できて、本当の意味で知識や技術が身に着いたと言えるでしょう。

ただ、年号暗記の勉強法が全く無意味かというとそれも違います。とりあえずテストで点数は取れるようになりますし、大まかながらも歴史の流れの概要は抑えられます。ただ、あまり応用は利かないことが多い。

これを高速棋譜並べにあてはめると、なんとなく対局で勝てるようにはなるし、なんとなくだけど指すべき手が見えるようになる。ただ、本質的な知識は身についてないので、定跡を外れたり並べていない戦型になるともろい、といった感じではないかと。

なので、対局に勝てるようになるというところにフォーカスするなら、年号暗記型の高速棋譜並べでもある程度用を為すのではないかと思います。

もちろん、本質的なところを理解できるようになると、色々な課題に応用が利くようになりますので、究極的にはそこを目指すべきでしょう。ただ、年号暗記先行でも後から本質を学ぶことは可能です。上っ面だけの知識でも、後からきちんと勉強をすることで、それまでバラバラな点だった知識たちが有機的に線で結びついて、理解に一気に深さと広がりが出るのは、将棋に限らず勉強一般でよくあることです。

また、後者のきちんと理解する勉強は、当然ながら時間コストが大きくかかります。そして、ある程度事前に基礎を持っている人の方が、時間をかけただけのリターンを多く得られる傾向があります。基礎が無い人は、まずはそれを身につけるところから入らなければ、その後の知識も頭に入らないからです。極端な喩えをすると、文字が読めなければ本は読めないのと同じで、そういう人はまず文字を覚えるところから入らないといけない。

年号暗記から入る勉強と、きちんと背景や流れから入る勉強法。どちらが最終的に効率的かは微妙なところだと思います。ただ、前者の方がある程度理解できた気になる分、続きやすいのではないかという気はしています。

私にとって高速棋譜並べは、そういう位置づけです。

とは言ったものの、最近は仕事が厳しくなって帰宅が遅く、なかなか高速棋譜並べする時間が取れずにいますが…

これは楽しみになってきた

最近、時間があるときは娘と10枚落ちのガチ勝負を3局1セットで指してます。

私は完全に手加減無しですが、それでも3局に1局くらいは娘が勝ちます。やはりこちらは玉一枚なので、ある程度適切に受けられたら全く攻められませんし、うっかりのタダ捨てさえなければ追い詰められる一方で手も足も出ません。

逆に言えば、そのくらいの指し回しはできるようになったということでもあります。

2014-12-07a

これは昨日の十枚落ちの最序盤ですが、攻めは棒銀、囲いは矢倉しか知らないはずの娘がここから意外な指し回しを見せてきました。

▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲3四飛△4三玉と進んで、下図。

2014-12-07b

なんと娘は飛車先の歩を切って横歩を取ってきました。で、試しに飛車に当てつつ逃げてどうするか伺ってみました。まあ、普通なら▲3一飛成、とするところでしょう。ところが、娘は…

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なんと角で4四の歩を取って来ました。もちろん、直後にこちらは△3四玉と飛車を抜いてしまい、事実上のゲームセットとなったわけですが、私はこの▲4四角に娘の成長を感じました。

娘はこの角を取ることはできないと、見切って取ってきたのです。飛車が浮いていることに気づかなかったのは今の棋力では仕方ないでしょうが、単に逃げずに、こうすれば駒を取られずに攻め込める、という本人なりの読みを見せたことに、大きな進歩を感じました。

言葉の端々から、本人なりに状況を読んで把握しようとしているのも感じ取れますし、何かが娘の中で変わりつつあるようです。

こちらが負けるときは、やや追い詰め方は遅いものの、ほぼ手も足も出ずにやられます。このままで行けば、10枚落ち卒業は、そう遠い先ではない気がします。

棋譜保存と復習にEvernoteを活用

Evernoteというサービスをご存じですか?

ひとことで解りやすく説明するのは私には難しいので、wikipediaの説明から引用してみましょう。

Evernote(エバーノート)は、ノートを取るように情報を蓄積するソフトウェアないしウェブサービスである。パーソナルコンピュータやスマートフォン(高機能携帯電話)向けの個人用ドキュメント管理システムとも言える。開発・提供の会社はエバーノート社である。

私はこのEvernoteを日記や備忘録、その他情報の蓄積に活用しています。そして、オンラインで指した将棋の棋譜も、Evernoteに記録しています。これがなかなか使い勝手がいい。

将棋倶楽部24も81Dojoも、kif形式のテキストで棋譜が取得できるので、それをノートに貼り付けた上で、ポイントとなる局面の画像を貼り付けてメモ書きを加える。これで、貴重な実戦テキストの完成です。何度も確認しておきたいような重要な棋譜は、「重要」と名前を付けたノートブックに放り込んでおき、折に触れて読み返す。

そしてなにより便利なのは、ノートはオンラインに保存されるので、パソコンでもスマートフォンでもタブレットでも、常に同じノートを参照することができること。

実戦ノートはPCで作成し、あとから通勤中にタブレットで振り返ったり、とかもできます。便利ですよー。

evernote1

こんな感じで棋譜の後に、

evernote2

このようにポイントとなる局面とメモ、感想を付け加えておくと、あとからの反省にとても便利。棋譜を残して蓄積するソフトならおそらくそれ専用のソフトがあると思いますが、Evernoteを使う最大の利点は、やはりスマートフォンやタブレットで暇を見て気軽に振り返ることができることでしょう。もう便利過ぎます。

私が子供の頃はこんなサービスはありませんでした。昔と違って、将棋の勉強にも便利なソフトやサービスが世の中にはあふれています。

いい時代になったものですね。