不惑オヤジ(と娘)の将棋な日々

アラフォー親父と小学生娘の悪戦苦闘の記録

月別アーカイブ: 8月 2014

感想戦してますか?(自戦譜あり)

「最大に効果ある上達法は感想戦です。」

という文言が、確か将棋倶楽部24のサイトにありましたね。これって私はかなり正しいと思ってます。

最近、ネットの将棋教室でレッスン受けたりしてますが、とくに実力上位の人相手に感想戦をやってもらうと、単に悪手を指摘してくれるだけでなく、自分では気づけないような考え方や大局観に触れることができて非常に有意義です。こういう、自分には無い視点で指摘をもらえると、印象が強烈でまず忘れません。

上位者相手ではなくても、お互いあれこれ検討しながら、ポイントとなる局面で最善手を探る作業はやはり有意義です。少なくとも勉強した気にはなれます(笑)

しかし、私程度の棋力ですと、自分が指した将棋を後から再現できませんので、道場などで指した将棋はなかなか感想戦が盛り上がらず、「ここ、こんな感じだったよね~」程度で終わってしまうことが多いです。それも終盤戦に検討が偏りがち。

その点、将棋倶楽部24や81dojoはチャット機能があるし、棋譜も簡単に再現できるので、高段者ならずとも感想戦をしやすい環境が整っていると言えます。とくに81dojoは感想戦に便利な機能が満載です。

…にも関わらず、ネット将棋で感想戦をしている人ってごくわずかですよね。

81dojoだと、ユーザー情報に「感想戦志向度」というのが設定できて、感想戦しません(レベル0)、求められれば感想戦します(レベル1)、感想戦大好き(レベル2)の中から選べるようになってます。私は2に設定してますが、設定していない人が半分くらい(設定していない=感想戦に興味が無い、と思われる)、設定している人もほとんどがレベル0か1です。1の人も、たいていの人は終局後にささっと抜けてしまいます。

これってすごくもったいないと思わずにはいられません。

ネット将棋で感想戦が成立したのって、私の経験では将棋倶楽部24、 81dojo両方を合わせてもおそらく両手の指で数えられるくらいでしょう。

まあ、そんなときはBonanzaなどを使って一人感想戦をするのですが、Bonanzaが指摘する手の意味がわからないこともありますし、プログラム特有の変なクセなどもあります。それに、相手がここで何を考えていたかなどは本人に聞かないとわからない。やはり感想戦は一人よりも二人でやるほうが効果的だと思います。

もっと感想戦が一般的になればいいなぁ、と切に願うばかりです。

さて、先日81dojoで久々に感想戦が成立したので、その時の対局と検討結果をば。

相矢倉の将棋となったのですが、相手が端から雀刺しを仕掛けてきました。

2014-08-30a

ここを私は▲同香と取ってしまい見事に端を食い破られましたが(▲同銀ならかろうじて残しているはず…)、それ以前に雀刺しには玉を7九に置いて銀を8八に引いて守る、というのが私の心得ているセオリーです(正しいかどうかは知りませんが)。

しかし、先端を開かれる間に、そのような形に組み直す余裕はありませんでした。感想戦でその当たりを検討したところ、早々と玉を入城させてしまったために銀を引く形が作れなかったのではと。

じゃあ、無理矢理玉を7九に引いて7八の金を8八へ寄るのはどうかと聞いてみると、「それならこちらは駒組みを進めるでしょうね」と返されました。なるほど、8八金は明らかに悪形なので至極ごもっともです。

それにしても、普通矢倉戦とは先手が攻めて後手が受ける、という展開が普通です。なのに、なぜこうなってしまったのか。

検討の結果、その分かれ目はここだったのではないかという結論になりました。

2014-08-30b

「▲6八角は相手の出方を伺う手、攻め味を出すなら▲3七銀が先だったのではないか」とのこと。なるほど、本譜は確かに銀が出遅れて相手に先攻を許す結果になったので、そうなのかもしれません。

  • 先攻を試みるなら、入城路を開ける前に▲3七銀

これが今回の感想戦から、私が得た最大の教訓ということになりますね。

多分、Bonanzaを使った一人感想戦だと、47手目の▲1七同香が悪手で▲1七同銀が正着、ということくらいしかわからなかったと思います。

…え? 勝敗ですか? うっかり王手放置して負けましたけど何か?(涙)

2014-08-30d

以下、棋譜です。

P.S. サイトのデザインを変更しました。

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[自戦譜] 相矢倉 定跡勉強が活きた一局

最近は81dojoでばかり指してます。

今日はそんな81dojoでの対局から。最近は、なるべくレーティング値の上下に一喜一憂するのはやめ、一局一局が勉強のつもりで臨むよう心がけています。

今日は初段の方から対局を申し込まれました。これまでならあまりに段級位の離れている方との対局はお断りしてたのですが(どう考えてもレーティングが上がる見込みがないので。ちなみに私は4級)、上のような事情もあり、今回は受けさせてもらいました。

将棋は相矢倉になったのですが、定跡勉強がモロハマリして、なんと初段の方から金星をいただきました。

2014-08-26a

この▲1八飛が定跡勉強から出た一手。プロの実戦でもたまに見る手ですが、私程度の棋力だと飛車の働きが悪くなるので、ひと目指しにくい手です。

この手は、後手の角筋から飛車を外すとともに、1九の香に紐をつけることで、3七の銀を動かしたときの後手の角成りを消しています。飛車の働きを犠牲にしても、右銀の活用を優先しようという手ですね。

この状態から、3筋の歩交換をしました。ここで飛車が2八のままだと、▲3五歩△同歩▲同角の時に、△3六歩が厳しくなりますが、飛車が1八にいると、これを▲同銀と取ることができます。

この後はやはり定跡勉強に従い、6筋と7筋の歩を突いて後手の角をいじめに行きました。△7三角に、▲7五歩△同歩▲7四歩とさらに角を追撃するのが、3筋の歩交換の狙いでした。

2014-08-26b

手が進んでこのような局面に。やや玉が薄くなったものの、後手陣の右辺を制圧し、飛車角を押さえ込むことに成功しました。

ここからは飛車を3筋に展開して攻めていこうかと構想を練っていた矢先、6手進んだ以下の局面で後手が突然の投了。

2014-08-26c

うーん、確かに後手は押さえ込まれて身動きが取れず難しい場面だったと思いますけど…。でも相手(私)は所詮4級、どこかで必ずミスするでしょうし、多分そこからボロボロ崩されるんだろうなと思っていたのですが、戦意喪失してしまったのでしょうか。

とはいえ、定跡勉強がモロハマリして勝てたのはうれしかったですね。

ちなみに勉強したのはこの本。

木村の矢倉 3七銀戦法基礎編
木村 一基
4839945462

以下、棋譜です。

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娘にガチで負かされた(。・ω・。)

娘にガチで負かされました。

…と言っても10枚落ちですが。

実際は3戦して私の2勝1敗。敗局ではちょっとした油断もあったのですが、最後は頭金の詰みを見切って見事に詰まされました。

3局通じて、ほぼ駒のタダ渡しがなかったのはとても大きな進歩です。以前であれば、何の連絡も無く単独で玉に突っ込んできてタダ取りされるヘボを連発し、いつの間にか飛車も角もこちらに渡ってなすすべもなく負ける、というパターンを繰り返していたのですが、今回はそんな単純ヘボはほぼ無かったです。

原始棒銀で攻めてくる娘に対して、3三に玉をおいて△2四歩を突き、▲2五銀を妨害するというちょっとした意地悪をしてみましたが、的確に歩を合わせる応用力を見せたのには感心しました。ゆっくりとでも、着実に娘は進歩しています。

ただ、やはり敵陣を突破した後の追い詰め方はまだまだ進歩の余地ありですね。角を遊ばせたまま、成小駒で追い詰めようとするのでスピードがない。その間に、こちらは△2八歩と桂頭に歩を叩いて桂を奪い、玉頭からと金とのコンビネーションで攻める。私が勝つときはそんなパターンです。

本当にまともな将棋が指せる日が来るんだろうか、と心配していたのですが、どうやら杞憂だったようです。

今後が楽しみになってきました。

定跡本の勉強法

「G」対策として下記の本を買ったのですが、

最新の振り飛車対策 (プロ最前線シリーズ)
深浦康市
B00K1W3V0S

この本を学ぶに当たって、ちょっと新しい方法を試してみました。

それは、kifu for Windowsでkif形式ファイルに残すという方法です。

kif形式だと各変化手順をもれなく残せますし、局面ごとにコメントを書くこともできますので、本に書いてある手順を変化も含めて一通り記録し、あとは要点の解説をコメントとして残すようにしています。

kif形式に残す作業は多少手間ですが、実際に試してみると以下のようなメリットがありました。

  1. Nexus 7に入れてあるkifu for Androidを使って、通勤電車の中など、出先でもちょっとした空き時間に復習できる
  2. 本では要所要所の局面図しか無いが、kifファイルを再生すると1手1手の流れを盤面で確認できてわかりやすい。
  3. 本ではある程度手を進めた後、前に戻ってそこから変化を解説、というパターンが多いが、これがなかなかたどりにくいし、変化の流れもイメージしにくい。kifファイルを再生すると、ここがスムーズにつながるためとてもわかりやすくなる。

1~3いずれもかなり大きなメリットです。多分、本を普通に読むより確実に頭に入りやすくなります。空き時間にNexus 7をいじりながら、前後や分岐を何気なくたどってみたり、途中で止めてみて次の手を考えてみたりとかやっているうちに、結構頭にインプットされている気がします。

とはいえ、本一冊分の情報をすべてkif化しようと思うとなかなか大変ですから、自分が使うであろう定跡に絞ってますけどね。私の場合、上記の本では「超速▲3七銀型」の手順に絞ってkif化しています。

Screenshot_2014-08-20-22-49-34

Nexus 7での画面はこんな感じになります。

「G」対策

私は居飛車派ですが、将棋倶楽部24や81dojoで指していると、やはり振り飛車を相手にすることが多いです。81dojoのデータによると、私が指している将棋の6割以上が居飛車対振り飛車の対抗型です。もちろん、私が居飛車。

いわゆる、昔ながらの角道を止めるタイプの振り飛車だと、私もなんとかそれなりに対抗できます。それは、以前中古で買ったこの本が、存外私には合っていたためです。

振り飛車破り―振り飛車なんかこわくない! (初段に挑戦する将棋シリーズ)
青野 照市
4422750623

古い本で、新品はすでに絶版しているっぽいですが、振り飛車対策ではずいぶんとお世話になりました。

ただ、近年は角道を止めないタイプの振り飛車が主流。24や81dojoでも、対振り飛車の半数近くがおそらくこの新型振り飛車です。

その中でも特に遭遇率の高いのがいわゆる「ゴキゲン中飛車」と呼ばれる戦法。長く将棋浦島太郎をやっていた私の知識にはこんな戦法は存在しません。初めて遭遇したときはかなり衝撃的でした。

それでも、従来の振り飛車対策の応用で何とかなるだろう、と半分高をくくっていたところがあるのですが、どうやらそれは大間違いだということがようやく最近わかってきました(汗)。のんびり構えているとあっという間に押し潰される。かといって、相手の速い動きにどう対処していけば良いのかもイマイチわからず。

それでも所詮は級位者同士の将棋、なんとかなるときはなんとかなるのですが、やはりうまく立ち回れずに潰されることが多く…。

そんな私にとって大変厄介なゴキゲン中飛車。私は愛ある憎しみ?を込めて「G」と個人的に呼称しているのですが(どういう意味かは想像にお任せしますが(^^;)、実際の対局での遭遇率も高く、どうやら本格的に「G」対策を練った方が良さそうだ、ということで、kindleでこの本をゲット。

最新の振り飛車対策 (プロ最前線シリーズ)
深浦康市
B00K1W3V0S

「振り飛車対策」とありますが、内容のほとんどはゴキゲン中飛車対策です。あとは、おまけ程度に角交換四間飛車、2手目△3二飛戦法の対策が載っているくらい。

その分ゴキゲン中飛車対策としては充実しているように思います。▲7八金型、二枚銀型、丸山ワクチン、超速▲3七銀型について、それなりに詳しく解説してくれています。

その中から、超速▲3七銀型を選び、徹底的に読み込みました。

そして今日、さっそく81dojoで「G」に遭遇したので試してみました。

2014-08-19b

私の超速▲3七銀に対し、相手は4四銀型で対抗。「最新の振り飛車対策」に依れば、この形は双方からすぐに仕掛ける手はないので、穴熊を目指すのがおすすめとのことでその通りにしてみました。すると、相手も穴熊に潜り、相穴熊へ。

2014-08-19c

 

この▲5三歩がポイントになったかなと思います。△同飛でも△同銀でもとりあえず▲4五桂で両取りですので、取りにくい。なので本譜は△4二角と引いたのですが、かまわず桂を跳ねて5三の歩を守り、▲6八金としてから飛車を5筋に回った以下の局面で、かなり指しやすくなりました。

2014-08-19d

 

あとはこの5筋の拠点からうまく穴熊を切り崩して、勝利することができました。

以下、棋譜です。
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詰将棋タイムトライアルの状況

「5手詰ハンドブック」を使い、1問2分のタイムリミットで繰り返し解く、という練習をしていますが、通算6周目、タイムトライアルにしてからは4周目に突入しています。

タイムトライアル1周目は200問中30問をミス、2周目は21問、3周目は17問と次第に減ってはいますが、目標は一応10問以下なので、まだ目標は未達です。

ただ、6周目は60問の時点で2問のミスなので、後半でよほど酷い状態にならなければ、目標は達成できそうですね。

目標達成できたら、「5手詰ハンドブック2」で同じことを試してみるつもりです。

5手詰ハンドブック
浦野 真彦
4861370353

脳内将棋盤に憧れる

「脳内将棋盤」という言葉があります。

いわゆる、頭の中で将棋盤をイメージし、その具体的な局面や手順、変化を読むというものですね。これが行き着くところまで行き着くと、盤と駒を使わずに頭の中でイメージしながら符号だけで将棋を指すという、俗に言う「目隠し将棋」ができたりするわけです。

脳内将棋盤が持てるようになると、手を読む力に大きな差が付くとよく言われています。なので、なんとか私も脳内将棋盤を作る練習をしようかなぁ、と思い始めたわけです。

「棋力が上がれば自然と脳内将棋盤は作られる」という人もいますが、失礼ながら、私はかなり強い確信を持ってそれを信じていません。

人には物事を思考するときに、イメージ(画像)を主体に考える人と、言語を主体に考える人がいます。前者は頭に浮かぶイメージから物事を直感的に判断できる人、後者は物事を筋道立てて論理的に考えることができる人と言われています。

そして前者の人が、おそらく「棋力が上がれば自然と脳内将棋盤は作られる」タイプの人です。頭の中に画像を思い浮かべることに慣れているし、普段から画像ベースで将棋を思考しているはずなので、棋力が上がるたびにその精度が上がり、それが次第に脳内将棋盤となっていくのでしょう。

しかし、私は残念ながら後者の言語主体で思考する人なので、おそらくはちゃんと訓練しなければ脳内将棋盤は持てないと思っています。

そこでどうするか。

ネットで調べても、詰将棋の局面を暗記して本を使わずに解くですとか、棋譜並べを1手ごとに指すのではなく、数手先をイメージしながら並べるとかいくつかの訓練法が出ていますが、私はとりあえず詰将棋を使うことにしました。

最初使ったのは、本来娘用に用意したこの本です。

1手詰ハンドブック
浦野 真彦
4839933324

これから、問題図を以下のようなテキストに書き下したものを用意し、頭の中で問題図面をイメージして解く、ということを試してみました。

No.82
▲
3三龍
△
1二香、2一玉
持駒
銀

ただ、さすがに1手詰めでは簡単すぎたようです….

なので、3手詰めの問題を使おうと思ってます。一日3問くらいを目安にまずは頑張ってみようかと。

娘に3タテを食らう

昨日、久しぶりに娘と3番、平手で指しました。

結果は、娘の全勝。…察していただけるとは思いますが、もちろんガチでやったわけではないです。指しながら時折アドバイスを挟みつつ、でしたし。

それは多分娘本人もわかっているはず。それでも勝つと調子に乗って再戦をせがんできます。やはり負けるよりは勝てる方が楽しいのでしょうね。

私なら手加減して勝たせてもらうくらいなら、ガチでやってもらって思いっきり負かされるほうがマシと思っちゃうんですけども、入門者の方だと一方的に叩き潰されると何が悪かったのか振り返ることもできないので、どうすればいいかわからずやる気をなくすのかもしれませんね。

将棋フォーカスの司会でもお馴染のタレントのつるの剛士さんは、アマ三段の実力の持ち主ですが、入門者の奥さん相手に思わずガチで指してこっぴどく負かしてしまい、「二度とやらないっ!」と言われたとかなんとか。「それは一番やっちゃいけないことですね」と矢内女流五段にも言われてました(^^;

今後も娘を相手にするときは気を付けないといけません。

そんな娘にも、ものすごくゆっくりではありますが、一応成長の跡は見られます。

私が注文通りに受けているのもありますが、攻め筋が良くなってきましたし、敵陣に突入してからの玉の追い詰め方も、僅かながらに進歩が見られます。少なくとも駒をタダ取りされるようなシチュエーションはかなり減ったように思います。

本人の希望で、今日はこまおと平手&二枚落ちでやらせてみました。やはり完全独力でやらせるとまだまだ厳しそうですが、それでもアドバイスしなければいけない場面はだんだん減っています。3手詰めを読み切って勝利した時には我が娘ながら「やるなぁ」と感心したものです。

とりあえず、娘には以下の2点を重点的に仕込んでいます。

  • 大駒が動きやすいようにする
  • 自分の安い駒と相手の高い駒の交換に持ち込む

これがアドバイスなしでもある程度できるようになったら、今度は「守る」ということも教えてやらないといけないかなと思ってます。

独力でこまおに平手で勝利できるようになる、というのが二人で合意している当面の目標ですが、本人のやる気にもムラがありますし、はてさて、いつになることやら。

[NHK杯]熊坂学五段vs香川愛生女流王将

昨日のNHK杯は、年の一度の女流登場、しかも相手が熊坂学五段ということで、個人的に密かに注目していた一局でした。

なぜ熊坂五段だと注目なのか。司会の清水さんも解説の中村修九段も触れていませんでしたが、熊坂五段は今年がフリークラス転落十年目で、今年度中にフリークラスを抜けられないと規定により強制的に引退となってしまうのです。

そんな、崖っぷちに立たされている引退瀬戸際の棋士と、女流でも勢いのあるタイトルホルダーの対決ということで、これは現状および今後の女流棋界の位置づけを占う意味でも興味深い一戦だったのです。

大変失礼ながら、出場者の顔ぶれの中ではお世辞にも有力候補とは言えない二人の対局。将棋の内容は正直あまり期待してなかったんですが、どうしてどうして、一時たりとも目の離せない見応え満点の将棋でした。

私は日曜日の日中は体が昼寝を要求するバイオリズムになっていて、NHK杯を見ていると眠気に襲われることも多いのですが、昨日は熱戦に最初から最後まで目が冴えまくりでした。いえ、決して香川女流王将のフトモモに目を奪われていたわけではありませんよ(^^;

戦型は、香川女流の石田流に対し、熊坂五段が天守閣美濃に構える対抗形に。

2014-08-04a

このあたり、香川女流がうまく駒を捌いて優位に立ったようにも見えたのですが…実際は熊坂五段の手のひらの上で転がされていただけなのかもしれません。

解説の中村九段をもうならせる受けの妙手を放つなど、追い詰められているように見えながら決定打は許さない熊坂五段。このあたりは非常に見応えのある攻防でした。

2014-08-04b

シビれたのはこの場面。一見追い詰められた熊坂五段が、一瞬握った手番で先手の3九の金を取りこんだ場面。「詰ませられるものなら詰ませてみろ!ただし、詰め損なったらそっちが死ぬぞ!」という手ですね。

香川女流も必死に熊坂玉を追うも、あと一歩足りず…攻めが切れたところで逆襲を食らい、無念の投了。

最初から最後まで目の離せない濃ゆ~い将棋でした。個人的には森下卓九段vs広瀬章人八段戦と並んで1回戦のベストバウトです。

ただ、勢いのある若手タイトルホルダーですら、引退間際のフリークラス棋士に勝てない。しかも、ある意味香川女流の土俵とも言える早指し戦でこれです。これが現状の女流棋界の厳しい現実なのでしょうね。

逆に正規の棋士の意地を見せた熊坂五段は、お見事でした。なんとなく応援したくなりました。2回戦も頑張っていただきたいものです。