不惑オヤジ(と娘)の将棋な日々

アラフォー親父と小学生娘の悪戦苦闘の記録

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「上達を実感する」ということ

将棋に取り組んでいると誰もが、なかなか、上達しない、どうすれば上達できるのか、という壁にぶち当たる。

これは別に将棋に限らず、競技に取り組んでいると、誰もが一度は必ず突き当たる壁だろう。壁に突き当たったとき、その壁を突き破る有力な原動力は、「上達を実感できること」ではないだろうか。昨日の自分よりも今日の自分が少しでも進歩していることを何らかの形で実感できれば、それを積み重ねることで、いずれ目の前の壁を突き破る自分の姿を想像しやすく、その時へ向かって頑張ることができるのだと思う。

なので、一般的な勉強法のノウハウなんかを見ると、だいたい「上達の可視化」という概念が登場する。上達度合いが目に見えて解るようにすることで、上達が実感できて、モチベーションが維持、上昇する。そしてさらなる上達に繋がる好循環を生むというわけだ。

ところが、困ったことに将棋というゲームはこの「上達の可視化」が非常に難しい。解りやすいのは、実際の対局成績であったり、ネット将棋でのレーティングの上昇だろう。だが、これらは大きく実力が伸びてないと、目に見えた変化が起こらないものだ。なので、これらを目標にしてしまうと、いくら頑張って取り組んでもなかなか進歩が見えず、負けが続くと無能感に苛まれ、やがて心折れてしまう。そんな経験を実際に筆者もした。

「上達の可視化」は、僅かな進歩の積み重ねを実感できることが大事なのだ。これを勉強法の世界では「スモールステップ」と呼ぶのだが、将棋はこのスモールステップの課題設定も、その課題をクリアできているかの評価も非常に難しいのだ。

筆者は最近、Nintendo SWITCHの「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」(以下、「スマブラ」)という対戦格闘ゲームに少しハマっている。元々、娘達に付き合って始めたもので、実力はまだヘボヘボのヘボだ。オンライン対戦では底辺中の底辺層を這いずり回っている。娘達の実力も似たようなものなので、家ではなかなか熱い攻防が繰り広げられてはいるのだが。

なんで突然「スマブラ」の話を持ち出したか。それは、「スマブラ」はスモールステップの課題設定が将棋に比べると遙かにやりやすいということに気づいたからだ。

もちろん、底辺中の底辺層である筆者はオンラインでは負けることの方が圧倒的に多い。正確に数字を取っているわけではないが、だいたい7:3、下手したら8:2くらいの割合で負けているかもしれない。勝ち星はなかなか増えていない。だが、それでも筆者は着実な進歩を感じられている。それは、スモールステップで筆者が進歩しているのがちゃんと見えるからだ。

「以前よりも崖外からの復帰の確実性が増した」「小ジャンプが安定して出せるようになった」「復帰阻止の成功率が上がった」など、勝敗とは無関係に、進歩が比較的解りやすく評価できる。戦績を上げるためにに必要となるスキルは割と明確かつ細分化されていて、それらを一つ一つ課題として、クリアしていけば良い。課題がクリアできているかどうかの評価も比較的容易だ。

それに気づく前は、スマブラでもオンラインで負けが込むと苛々が募ったものだが、最近は負けても意に介さなくなった。自分が前より少しでも成長しているかどうかが勝ち負けよりも重要で、そのための取り組みを決めるのも、成果を測ることも比較的容易だからだ。最近はできることも色々増えてきて、スマブラが楽しくなってきている。戦績は相変わらず底辺を這いずり回っているのだが。

さて、それに比べて将棋はどうだろうか。詰将棋が解けるようになること、手筋を身につけることなど、スモールステップの課題設定はそれほど難しくはないのかも知れないが、課題がクリアできているかの評価となると、これが格段に難しくなる。詰将棋を解いたって、そのままの形が実戦に出るわけではない。手筋を学んでも、それを使う機会が実戦に現れる頻度はそう多くない。定跡を学んでも、その通りに実戦が進むわけではない。

課題を設定して一生懸命頑張っても、課題がクリアできたかどうかいつまで経ってもわからない。そして成績もレーティングもなかなか上がってこない。新しいことをやろうとするとむしろ戦績は落ちることもある。改めて考えると、これで心折れない方がむしろ不思議だと思う。将棋クラスタはもしかしてとんでもないマゾヒストの集まりなのではなかろうか。

スモールステップの課題設定と、その評価。この汎用の上達メソッドに将棋を当てはめるなら、評価の部分が鍵になってくるのだが、これまで「これは」と思うような方法に巡り会ったことはない。ここを確立することができれば、将棋訓練・指導の世界に革命が起きるんじゃなかろうか、とすら思ったりする今日この頃であった。

[お知らせ]更新停滞します

今年もあと残すところ2日となりました。奇しくも区切りの良いタイミングとなりましたが、重要なお知らせをさせていただきます。

当ブログでは最低1ヶ月に1~2度程度の更新を維持するよう努めてきましたが、今後、しばらく更新がまばらになります。

私も45歳となりました。去年父親を亡くし、来年には長女が小学校を卒業します。ある意味、人生の節目とも言うべき時期にさしかかり、一度自分のこれまでと今後を見つめ直して、新しい目標を打ち立てることにしました。

その目標は将棋とは直接関係ないのでここで明かすことは控えます。が、今後はその目標達成への活動が、日々の行動の優先事項となります。その代わりに将棋活動の優先度を大きく下げざるを得なくなりました。今後は、これまでほどには将棋に時間は割けなくなり、その状況は少なくとも年単位で継続するでしょう。

少なくとも、仕事のある平日はせいぜいネットで数局指す程度になるでしょう。まとまった勉強の時間は休日にしか取れなくなるでしょうし、その時間も間違いなく減ります。

将棋自体はやめるつよりはありませんが、優先順は大きく下がるので、本ブログの更新にかけている時間は正直取れないだろうと思います。何か大きな事があったら更新するくらいになるでしょう。

最近はリアルでも「ブログ読んでます」と声をかけていただくこともあって嬉しかったりしましたが、私には新しい目標と並行して将棋の活動にMAXで情熱を傾けられるほど器用さも体力もありません。

そんなわけで、こんな拙いブログを読んでくださっている皆さんには申し訳ありませんが、当ブログは元々低かった更新頻度をさらに大幅に落とします。

数ヶ月、最悪年単位で更新は無いかもしれません。

誠に勝手ではありますが、悪しからずご了承ください。

いったいあの事件から何を学んだのか

ここ数日、身内の不幸があってあまり将棋界隈の情報には触れてなかったのですが、久々に娑婆?に戻ってみれば、なんか当ブログでも勝手にお世話になっている某将棋YouTuberさんにソフト指し疑惑が持ち上がってた。

私には彼がソフト指しを本当にやったかなど判断することはできませんが(やっていないと信じてますが、証明できない以上、それは私の願望の域を出ない)、事件の経緯を見るに、「将棋クラスタは三浦事件から結局何も学ばなかったんだな」と暗澹たる気持ちにさせられましたね。

三浦事件は、結局のところプロの棋力をもってしても、ソフト指しを判断することは難しいという事実を浮き彫りにしたはずです。一致率を元に三浦九段をソフト指しと判断して告発した棋士もいれば、別に不自然じゃないと証言する棋士もいたわけで。

そうえいば、その時も、「初段以上なら三浦九段の不正は明確に解る」とか意味不明なことを言っていたアマチュアがいましたね。プロでも意見が割れていたというのに。

また、これも三浦事件から明らかなとおり、基本的に疑いをかけられた側には潔白を証明する手段がありません。だからこそ、告発する側には慎重な対応が求められるはずなのですが。

今回の件であれば、問題の対局が将棋ウォーズ上で行われたものであることから、まず将棋ウォーズの運営に通告するのが筋というもの。

しかし、今回の告発者達は何やったかというと、いきなりYouTubeやらtwitterやらで不特定多数に対してばらまいたわけですよ。しかるべき通報先があるのにいきなり不特定多数に名指しでソフト指しよわばりしたわけです。

しかもその証拠とやらが一致率やら不自然さやら相変わらず主観的なものばかりで、これも三浦事件から何も進歩していない。正直、これでよく告発する気になったものだと思います。三浦事件の記憶があれば、そんなの証拠として認める人など少ないことは容易に想像できるでしょうに。

彼らを支持して当該YouTuberさんを糾弾する人たちがいる一方で、当然告発者達もそれなりに叩かれ、少なくともYouTubeで発信した人はアカウントごと逃亡したようです。

私は三浦事件に関しては渡辺明氏など、告発に回った側を処罰するべきではないという立場でした。細かい疑念はあるとしても、少なくとも、彼らは最初に将棋連盟に通告するという筋は通しています。その後、事態が複雑にこじれてしまったのは、将棋連盟の対応が幼稚すぎたためであって、渡辺氏らの責任とは言えない。

しかし今回の件に関しては、そのような筋を通すこと無く、潔白を証明する手段に乏しい案件をいきなりSNSで不特定多数にばらまいたという点で、全く共感できる余地がありません。なので、彼らがSNS上で炎上しようとも、「当然そのくらい覚悟の上で告発したんでしょ?」としか思いません。

正直、告発に関わったtwitterアカウントなどに関しても以前から色々思うところはあるのですが、それをここで並べても、それこそアンフェアな印象操作になってしまうのでやめておきます。

思えば三浦事件は少なくともファンに対して何ら総括されることなく、藤井聡太フィーバーのなか結局ウヤムヤにされてしまった感がありますが、それもまた今回の件に少なからずつながっているんじゃないかと思わずにはいられませんね。

はじめてのしどうたいきょく

15日、16日と小樽で「おたる将棋祭り」が開催されました。連盟小樽支部長殿からのお誘いもあったので、のこのこと出かけて参りました。

15日は初心者向けの講座と指導対局。その脇で将棋道場の出張もありました。さすがに講座については娘達レベルでも初心者向けすぎたのか、娘達は道場の方に来て指してました。私もそちらにいたのですが、相手が少なくて、ちょっと間が持ちませんでしたね。

指導対局では娘達が六枚落ちで中倉彰子女流二段に挑戦。私は道場で対局中だったため見てませんでしたが、二人とも無事勝たせてもらったもよう。初心者対象と言うことで私は当初遠慮してましたが、枠に空きがあるとのことで私も指導していただくことに。

実は私はプロの指導対局を受けるのはこれが初めてです。

北海道地区ではこの手のイベントがあると常に子供と級位者が優先で、なかなか機会に恵まれなかったんですよね。実際、娘達はもうかなりの数、プロの指導対局を受けているはずです。私が記憶しているだけでも、鈴木環那女流二段、久津知子女流二段、中井広恵女流六段、高橋道雄九段、田村康介七段、佐々木慎六段、中村亮介六段、伊藤真吾五段に教わっています。羨ましいことこの上ない。

それはさておき、初めてのプロ相手の指導対局、手合割りはひとまず二枚落ちを選択。途中中倉先生のうっかりがあって、そこを見逃すこと無く咎めることができ、勝つことができました。

翌16日は、もう少し規模を大きくして、出張道場の毛色をより強くしたような内容。小樽支部道場では普段から駒落ちがデフォなのかな? 札幌将棋センターでは大人は総平手なので、二枚落ちの上手を持ったりしてなかなか新鮮でした。私は基本駒落ちは上手も下手も好きなんですよね。

この日も指導対局があり、昨日に引き続き中倉先生に今度は角落ちで挑戦。いや、二枚落ちからいきなり角落ちかよと思われるでしょうが、私は二枚落ちと角落ちしか定跡をよく知らんのですよ…。はい、無事返り討ちにされました。なんとか一手違いまでは持ち込めたんですが、最後は自玉の即詰みを見切れず、キッチリ咎められました。

その後は小樽支部長殿と高校時代以来の対局。彼は今や道内アマチュアでもそれなりに知られた強豪なので、もちろん平手で挑戦などという無茶はしません。角落ちで挑みましたが、やはり返り討ちにされました。まあでも、今の自分の力は出し切れたんじゃないかと思います。とくに終盤は。

やっぱ駒落ちは楽しいですわ。実力差が開いていてもギリギリのスリルが楽しめるのがいい。勝つにせよ負けるにせよ、ワンサイドゲームはつまらんですよ。

今思えば棋譜取っておけば良かったなぁ…

ちなみに娘達はというと、16日は札幌将棋センターの内部大会にエントリーしていたので別行動でした。支部長殿が残念がってたけど、仕方ない。

そんなわけで、将棋漬けの週末は終わりました。

社団戦に参戦(ただし二部)

本日は北海道将棋会館で開催の社団戦に参戦してきました。と言っても、下部リーグですけどね…

5vs5で争われる団体戦で、私はいきつけのセンターで募集していたチームに参加させてもらいました。

巡り合わせの悪さもあったのでしょうが、初戦、2戦目は誰一人勝つことができず全敗。三戦目は不戦勝、四戦目は2人にようやく白星が出たもののチームとしては2-3で敗戦。最終戦でようやく3-2で辛くも勝つことができました。チームとしては11チーム中10位と、最下位を免れるのがやっとでした。

私個人の成績は2勝2敗(&1不戦勝)。

2敗の内容は、こちらが決め手を逃さなければ、おそらく勝てていた将棋だけに惜しいことをしました。もっとも、決め手を逃したのは見落としというよりは今の実力なので、結果として力を出し切ったとは言えると思います。2勝は実はどちらも後手番の相横歩取り。どちらの相手の方も、相横歩の定跡は知ってなさそうな感じでしたので、実力で勝ったというよりは奇襲が炸裂したみたいな感じでしょうね。

チームは私ともう1人大人がいた以外は全員小学生。結果こそ残念でしたが、真っ正面から素直に将棋と向き合う子供達と盤をならべるのは、私にとってもよい刺激になりました。

しかし、チーム名が良くない。小学生が3人、もう1人も30台だというのにアレはない。来たときにはもうチーム名が決まっててどうにもなりませんでしたw。誰が付けた名前か、だいたい想像はできますが…(^^;

とりあえず落ち着いた

「北海道胆振東部地震」と名前がついたそうですね。

我が家も地震発生直後の6日未明から7日夜まで、ほぼ2日に渉って停電に見舞われました。私の居住地域で震度5強。これほどの揺れも、長時間の停電も40年以上生きていて初めてのことでした。

交通網は完全に麻痺し、当然ながら出勤は不可能。仮に出勤できたとしても会社にも電気は通ってなかったようなので、仕事にならなかったでしょうが。

我が家は幸いにも多少食器が破損したくらいで家屋にもダメージはなく、被害はほとんどなくて済みました。家族も、両実家含めて全員無事です。電気は止まりましたが、ガスと水道は生きてましたし、食料も十分に備蓄があったので当面困るようなことは無かったです。今は電気も回復し、多少物流が滞っている以外は、ほぼ日常が戻りつつあります。

もちろん再三報道されているとおり、震源に近い厚真町とかでは悲惨なことになってますし、札幌市内でも道路が陥没して家屋が傾いたりしているところもあるとのことで、我が家は本当にたまたま運が良かっただけなのだと冷や汗をかいています。亡くなられた方もいらっしゃいます。本当に、心からお悔やみ申し上げます。

今回つくづく実感したのは、非常時の情報源としてラジオは絶対に常備すべきということ。電気が無い状態でテレビは視聴できないので、乾電池や充電池で聴取できるラジオは、非常時の情報源として非常に重要です。我が家では野球観戦用に用意していた携帯AMラジオが大活躍しました。単3電池2本でまる2日間休み無く動き続けてくれる効率の良さは、非常時には何物にも代えがたい。ネットの情報はデマも多いので(実際今回もかなりのデマ情報が飛び交ってました)、各種情報を正確に伝えてくれるラジオに今回はとても助けられました。我が家は普段からテレビよりラジオな一家なので、ラジオから聞き慣れたアナウンサーの声が聞こえてくることに多少なりとも安心感を得られました。LED灯とラジオが一体化して、手回しで充電できるような非常用品もあるのでお勧めです。

電気が戻ってきた瞬間のあの安心感は、多分忘れないでしょうね。それなりになんとかなってましたし、娘達も夜の暗闇の中、泣きわめきもせずよく我慢してくれたと思いますが、やはり一家全員、無意識に緊張していたのでしょう。電気がついた瞬間、体からどっと力が抜けるのがわかりました。

さて、本来ならば今日は行きつけの将棋センターでプロ棋士を迎えての子供教室が開催されるはずだったのですが、当然ながら中止となりました。娘達も参加予定でしたし、私もスタッフとしてお手伝いすることになっていたのですが、さすがに仕方ありません。将棋センター自体は営業しているようなので、行ってみようかなとも思ったのですが、やめておきます。まだ余震も収まりきってないですし、今は不要に家族が離れない方がいいでしょう。

月末にはテーブルマークのこども大会が控えてますが、さすがにその時までには事態が回復しているといいな。

…と、無理矢理将棋に関連付けて、記事を締めます(笑)。

無事です

家族全員、無事です。

今は電気も復旧し、日常に戻りつつあります。

とりあえずご連絡だけ。

[愚痴注意]東急将棋祭りに参戦

8月13日、14日に東急将棋祭りが札幌東急百貨店で開催され、13日だけ参戦してきましたが…

正直、もう少し運営面なんとかならんの?とかなりモヤモヤを抱えることになりました。

お目当ては来場者大会で、娘二人と開店30分前から並んでいたわけです。当然ですが、店舗入り口は1階。しかし、会場は9階です。

で、実は来場者大会の申し込みは「先着順」なんですね。しかも定員がある。これがちょっとね…

まず、店舗に入り口は二カ所あり、もう一方の入り口の方がエスカレーターに近い。ここでまず格差が出る。まあ、これは下調べが足りないと言われればそれまでですが、せめて何らかの案内でも掲示してあれば…と思わざるを得ません。

そしていざ開店となると、店員が「走らないでください」と注意しているにもかかわらず、走る奴がいるわけですよ。

そんな状況で、受付が定員ありの先着順ってどうなの? 正直者がバカを見る典型じゃないですか。

実際、娘達はギリギリ滑り込めましたが、私は定員に間に合いませんでした。

入り口のところで整理券を配るとか、やりようはあると思うんですけどね…

それなら指導対局に希望を託すかと思って申し込もうとしたら…「段持ちは申し込めません」とか書いてあるわけですよ。事前の案内に書いておけよっていうのもありますが、地方在住者にとってプロの指導を受ける機会は貴重なのです。段持ちってだけでその貴重な機会を奪われるのは納得がいかないです。実際、この地区では指導対局のイベントはあっても、子供限定とか級位者限定とかが多くて嫌になります。

なんかもう、色々とバカバカしくなって、娘達が指導対局に落選したのを確認して早々に撤収しました。14日は私一人で参戦するつもりだったのですが、とりやめました。夏期休暇中に色々出かけてて、少し体を休めたかったのもありますが。

来年以降も、少なくとも来場者大会を目当てに参加することはないでしょうね。娘達が連れて行けと言うなら別ですが。

余談ですが、小学生部門の来場者大会に参加した娘達の成績は、長女が初戦負け、次女が二回戦負けでした。

飲ミュニケーション

行きつけの将棋センターには概ね年に一回、屋敷伸之九段が来場されるのですが、実は昨日がその日でした。

夜は屋敷九段を囲んでの懇親会。センターではたまにこういう懇親会と称する酒席が開かれることがあり、私も以前からお誘いを受けていたのですが、今回初めて参加してきました。

回りは私以外二回り、へたすれば三回りは年上の方ばかり。一番年齢が近いのが実は屋敷九段という状態で(屋敷九段が2歳上)、正直最初はどうなることかと思いましたが、皆さん私のような若輩者にも気さくに話しかけてくださり、楽しく過ごすことができました。

屋敷九段とはあまりお話しできませんでしたが、将棋教室の講師の方から娘達の将棋について興味深いお話を聞かせていただきました。

事情によりその詳細をここに書くことはできませんが、講師の方と私とでは娘達の棋力に関する認識が違っていたというのはわかりました。なるほど、そういう風に見てくださってたのですね…。あれだけの数の子供達を相手にしながら、ちゃんと娘達の拙い将棋の内容まで見ていてくださってる。ありがたいことです。

講師からは私の将棋についてもアドバイスをいただきました。「攻めか受けか、どちらか一方をもっと鍛えた方がいい。バランスが中途半端な感じがする。こう攻めればこう受けるという予測通りに指してくれるので、怖さがない」という内容でした。なるほど…

別の方とは、「女の子限定の大会とかあってもいいよね」というお話もしました。足繁く通っていた女の子も、やがて足が遠のくことが多く、そういう女の子をつなぎ止められないかなという流れで出てきたお話。アイデアとしてはとても良いのではないかと思いました。

教室を見ていても、男女では明らかに将棋に対する熱量が違う。今はそんな男女を完全に同じ土俵に上げているので、センター内の大会に出てくる女の子はそこそこいるのですが、うちの娘達も含めて、ほとんど勝てないのが現状なんですよね。女の子同士で競うような環境を作ってもいいんじゃないかと。

さて、懇親会も終わった帰り際に、ちょっとしたハプニングが。

いざ帰ろうと思って下駄箱から靴を取り出して履こうとすると、なぜかどうにも足が入らない。普段は靴べらなどつかうまでもなくスルっと入る靴なのですが、靴べらを使っても全然入らない。はて。これはいったい…?

…屋敷九段の靴でしたwwww

黒く背の低いスニーカーに太めの白い靴紐。まったく同じものではないですが、確かに、外見えはほとんど一緒の靴でした。

「あー、これはしょうがないですよ」と屋敷九段は笑って許してくださいましたが、とんだ失礼をいたしましたm(_ _)m

私の足のサイズは28.5cmで、普通の靴屋ではサイズを探すだけで一苦労な大きさ。普通の人の靴なんか入るわけ無いんですね(笑)。そのスニーカーも、大きいサイズ専門の店で買ったものだったりします。

それにしても、飲んだのはビールのジョッキ3本程度だったはずなのですが、これを書いている今も少し酔いが残っている気がします。弱くなったなぁ…

世代ごとの棋風の傾向

最近、いきつけにしている将棋センターでは、成績こそなかなか上向かないものの、それなりに手応えは感じています。

というのも、以前は全然勝てなかった年配の方々から徐々に勝ち星が取れるようになってきたからですね。

…にも関わらず成績がなかなか上向かないのは、若い連中がそれを上回るスピードで成長して私を追い抜いていくからなんですけどね orz

最近、こうして幅広い年齢層に相手をしてもらっててふと感じたことがあります。やっぱ、世代によって将棋の傾向っていうのはあるな、と。

大雑把に言ってしまうと、年配の方々は力将棋になると強い。いわゆる「腕力」があるといえばいいんですかね。とくに終盤には強く、粘りも巧い印象。私が年配の方々に負かされるときは、だいたい逆転負けです。中盤くらいまではむしろこちらが良くなっていることが多い。が、終盤の腕力でねじ伏せられてしまう。有利だと思っていても、勝ち切るのがなかなか難しい。

若い世代はこれとは逆で、序盤戦術をよく勉強している印象。定跡の知識も、我々の棋力には不相応ではってくらいに詳しかったりする。反面、定跡を外れた力戦形になると脆い部分もあるし、ひとたびこちらが優勢を取ると、そこからひっくり返されて負けるというパターンは、年配の方々に比べると少ない印象。負けるときは、序盤にポイントを挙げられてそのままジワジワと差を広げられるような将棋が多い。

序盤研究偏重気味の最近のプロ棋界の様相が、そのまま今時の世代にも現れているようで、なかなか興味深い傾向ではあります。

私の理想はどちらかというと年配の方々の将棋かなぁ。多少悪くなっても中終盤の力でひっくり返してしまうような将棋が理想。負け惜しみに聞こえるかもしれないけど、序盤戦術のこねくり回しは正直あまり好きじゃないんです。戦いの中でねじり合うような将棋が好み。それでも序盤巧者相手に一方的に負けたりしないよう、最低限の勉強はしますけどね…

なので、私がプロ棋士で一番好きなのは山崎隆之八段だったりします。