不惑オヤジ(と娘)の将棋な日々

アラフォー親父と小学生娘の悪戦苦闘の記録

樺沢紫苑著「学びを結果に変えるアウトプット大全」~将棋に活かすなら

棋書でもなんでもありませんが、ちょっと今回は以下の本をご紹介。

「学びを結果に変えるアウトプット大全」

前々から気になっていた一冊でした。

どういう本かはタイトルの通りで、学んだことを身につけて結果を出すための、「アウトプット」のやり方を80通り挙げて説明しています。

勉強するのはインプットで、そのインプットしたモノを外に出すモノがアウトプット。学ぶだけでは駄目で、学んだことはアウトプットして初めて身につくのだと。一般的な人の勉強法はインプットに偏っているので、ほとんどの人が学んだことを成果に変えられていないのだと著者は説きます。

この理論自体は別に著者独自のものではなく、一般的に存在する概念で、私も以前から知ってはいました。で、将棋の勉強についても私はインプットに偏っているのではないかと、疑問を呈したこともあります

ただ、私はアウトプットの定義を誤解していたようです。アウトプットとは「学んだことを実践で活かすこと」だと思ってました。間違いではないのでしょうが、それはアウトプットのひとつの側面でしかなかった。

例えば、学んだことをノートに書き出す。これもアウトプットであると。頭に入れたことを手を動かして紙に出力(アウトプット)する作業を経ることで、より記憶が強固になる。だから、学校の授業で生徒にノートを取らせるのは、この意味では理にかなっている。

アウトプットはそれ自体が目的ではなく、学習を強化する手段だった。私はそれを誤解していたらしい。

インプットしたことを外に吐き出す作業が、アウトプット。これをよく知られる将棋の勉強になぞらえてみるとどうなるか(半分、そのために本書を買ったようなもの)。

例えば詰将棋。問題を解くという行為は、インプットした知識を試すという意味で、アウトプットと位置づけられます。なので、詰将棋も基本的にアウトプット型の学習と言えます。しかし、詰みの形を学ぶという文化は将棋の場合は、頭金などごく基本的な形を除いてあまりなく、詰将棋を繰り返すことで、詰みの形を覚えていくことになります。つまり、ある意味インプットとアウトプットを同時にこなしているとも言えなくもない。そういう意味では、実は学習としてはかなり効率のいい手段なのかもしれない。

次の一手。これも詰将棋と同様と考えることができそう。ただ、次の一手のベースとなる手筋や定跡はインプットとなる情報が充実しているので、詰将棋よりはややアウトプット寄りかもしれませんが。

定跡書。これはもう、単に読むだけならインプット100%でしょうね。それをノートに書き出すなり、本に書き込みを入れるなりで、どこかにアウトプットの機会を意図的に設けないと、血肉にするのはなかなか難しいということか。

棋譜並べ。これも単に並べるだけではインプットでしょう。なので、ただ並べるだけでは、おそらく棋譜並べの潜在力を十分享受できていない。並べていて気づいた何かを、書き出すなり、人に伝えるなりの、アウトプットを追加するべきなのでしょう。なので、私がこのブログで棋譜並べを記事にして紹介しているのは、アウトプットという意味では正しいやり方なんだと思う(アクセス解析を見る限り、棋譜並べ記事はあまり需要が無さそうな感じですがねorz)。

おそらく、観戦も棋譜並べと同じように考えていいでしょう。…というわけで、早速今日のNHK杯戦、今泉vs深浦戦で実践してみましたので公開。

悪筆でお恥ずかしい限りですが…

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今まで、間違ったアウトプットを意識してやっていたので、今後は正した認識のもと、改めてアウトプットを意識して勉強していこうかと思います。

もちろん、上記以外にも興味深いノウハウが満載で、久々にビジネス書で満足感が得られました。当ブログの記事として、将棋に活かせそうだと思った部分をご紹介しましたが、ご興味があればご一読ください。

樺沢紫苑著「学びを結果に変えるアウトプット大全」~将棋に活かすなら」への2件のフィードバック

  1. Rajendra (@rajendra_ap) 2018年10月22日 11:24

    私もひと月ほど前に同じ本読みましたよ^^
    私の場合、実戦やれってことだな!と安易な結論に至り、ぴよ将棋を真剣に始めましたw
    一応本で見た感じの局面になっているので、アウトプットにはなっていると思います。
    定跡書は激指に打ち込んでコメント入れるようにしました。ただ並べるよりは頭に残ってる気がします。手書きがいいらしいんですが労力が^^;

    あとは…体重と睡眠時間と気分の日記をつけ始めましたw
    こちらは全く体重変わらず効果無しですが…

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    • yamakaz 2018年10月22日 18:05

      > 私の場合、実戦やれってことだな!と安易な結論に至り、ぴよ将棋を真剣に始めましたw
      実戦はアウトプットもそうですが、むしろフィードバックを得る場なのかなと私は理解しました。

      > 定跡書は激指に打ち込んでコメント入れるようにしました。ただ並べるよりは頭に残ってる気がします。手書きがいいらしいんですが労力が^^;

      私も最初はそうしてたんですが、これだと「後から見返す機会が、ほとんどない」ということに気付いて、手書きのノートへ移行することにしました。ノートだと、何かを書き足すたびにめくることになるから、その時に最低限、目に入るくらいはするわけで。気軽にパラパラ見るくらいでも、復習の機会を作ることが大事かなと。

      > あとは…体重と睡眠時間と気分の日記をつけ始めましたw
      ああ、私も筋トレを…(以下略

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