不惑オヤジ(と娘)の将棋な日々

アラフォー親父と小学生娘の悪戦苦闘の記録

次女が12級に!一方長女は…

次女が12級に認定されました。

お世話になっている道場の子供教室では、初心者は級なしから始まって、ある程度力がついたと認められたら12級と認定されます。

昔の記事を参照してみると、長女は通うようになってから12級認定までほぼ半年かかっています。それに対して次女はおよそ2ヶ月です。将棋教室に通い始めた頃の棋力は同じくらいだったと思うのですが…

最近の二人の様子を見ても、将棋により熱意を見せているのは次女の方ですね。暇に飽かしてよく将棋の本を読み込んでいます。教えてもいないのに、本で学んだ棒銀戦法を実戦投入してみたりなど、研究心が盛んなのも次女の方。

長女は既に一年以上11級に停滞しており、このままでは、次女が長女を追い抜いてくのも現実味を帯びてきている気がします。

長女は時としてもの凄い集中力を発揮することもありますが、気が乗らないことに関しては割と集中力が散漫です。ピアノもそうだし、将棋に対してもどちらかというと気が乗らない方にカテゴライズされているっぽい。

ただ、それでも強くなりたいという思いはあるようなので、長女については本人の意思を確認した上で、二~三ヶ月ほどの期間をかけて少し集中強化を図ることにしました。まずは詰将棋を集中的にやらせて、五手詰をまともに解けるレベルまで持って行く。その後は基本手筋の集中特訓。詰将棋本と、基本手筋本を繰り返し解かせて、それらの本に関しては一瞬で答えが見えるレベルまで持って行くのが目標。ここまで到達できれば、まあ一桁級はカタいでしょう。

まあ何かと移り気な長女なので私の監視が無ければすぐに忘れてしまうのですが、本人がやるという意思を見せた以上は、多少厳しいことを言ってでも続けさせるつもりです。

次女はそろそろ自分で棋書が読めるよう、棋譜を教えようかと思ったのですが、考えてみたら次女はまだ漢数字がわからないんですよね…。まあ、駒の漢字は一応全部憶えているわけですから、教えれば憶えてくれるとは思うんですが…

ひそかに再開しましたw

最近ネット対局は将棋ウォーズが主戦場です。

自動で対戦相手をマッチングしてくれるというお手軽さはもちろんですが、今の私にとっての将棋ウォーズのもう一つの利点に、対戦相手の強さを指定できるというものがあります。

「かなり弱め」「すこし弱め」「おまかせ」「すこし強め」「かなり強め」の五段階ですが、やはり強い相手と指すのが上達の近道だということで、現状は「かなり強め」に指定しています。

現在、将棋ウォーズでは1級で、一時期は達成率93%くらいまで行ったりもしましたが、この設定にしてからは5~6回負けては1回勝つというペースでして、達成率は順調に下がり続け20%台まできました(笑)。だいたいは二段か三段とあたることが多いですが、たまに四段とかも来てビビります(笑)。

その代わり、一日一局という制限を厳守し、一人感想戦をきっちりやるようにしてます。目標は、1局から最低1つは学び取る

そんなわけで、その学びの記録を残しておくにはやはりブログが最適だろうということで、5か月放置していた自戦譜ブログの更新をひそかに再開していたりします(笑)

ただ、あちらでも書きましたが、以前のようなクォリティではとても続けられませんので、そこは手抜きさせてもらって、コメントつきのkifテキストとフラ盤、あとはその1局から学んだポイントを記述しておくにとどめようかなと思ってます。

谷川会長辞任

複数のメディアが将棋連盟の谷川会長辞任を報じてますね。

私は部下の不祥事の責任を上司や組織のトップがかぶるという風潮を好みませんが、今回の騒動については谷川会長は間違いなく当事者の一人ですから、辞任は当然です。むしろ遅すぎる。

なお、ファンの間では渡辺竜王を処罰すべし、という論調も多く見られますが、私はこれには賛同しません。詳しい理由は省きますが、ごく簡単に言えば、今回の騒動の責任は告発の渡辺竜王ではなく、告発に対して極めて不適切な対応に終始した連盟にすべてあると思っているからです。

よって、谷川会長辞任をもって、この件はいったん落着として良いと思います。あとは三浦九段への補償をどうするかです。

後任には佐藤康光九段の名前なんかが挙がってますが、外部から有識者を招聘するという選択肢が一切検討もされないようなら、もう将棋連盟という組織に先はありますまい。

新会長は大変ですよ。今回の件でファンの将棋連盟という組織への信頼はどん底へ落ちたと言っていい。それを回復するというのは並大抵の苦労ではないはず。現役のトップ棋士には荷が重いと思いますよ、正直。

実際私自身、一連の騒動でプロ棋士には「将棋が強いだけのバ○」が少なからずいるということに気づいてしまったので、もう以前ほどプロ棋士に素直な尊敬の念を持てなくなりました。

悲しいことです…

ニワカ振り飛車党

最近定跡勉強や棋譜並べをやっていたら思わぬ副作用が…

元々私は居飛車党です。で、最近は石田流対策と対四間飛車の居飛車穴熊を定跡書と棋譜並べで学んでいます。

石田流対策では主にこの本を勉強しているのですが、

石田流破り 左美濃徹底ガイド (マイナビ将棋BOOKS)
八代 弥
4839950598

これを盤に並べて勉強していたら、なんとなく自分でも石田流が指してみたくなり、最近は先手番を持って初手▲7六歩に対して△3四歩と来た場合は、▲7五歩と石田流に持っていくことが多くなりました(笑)。今のところ、勝率も悪くない気がします。たまに相振りになったりもしますが、それもまた楽し。

自分で石田流を持ってみることで、逆に石田流を相手にした場合のポイントも見えやすくなった気がします。

四間飛車でも同様で、主にプロの棋譜で居飛車穴熊を学んでいますが、なんか意外にペラッペラに見える居飛車穴熊を自分で崩す側に回ってみたくて、後手番を持つとたまに四間飛車に振ってみたりしてます。でも、半分以上の方は急戦策で向かってくるんですよね(笑)。

別にオールラウンダーは目指してませんが、ある戦法の対策を学ぶ手段として、自分でその戦法を指してみることで、見えてくるものもあるんじゃないか…そう思ってやってます。まあ、四間飛車はともかく石田流は純粋に指していて面白いですが(笑)。

札幌名人戦の詳細が出ていたが…

2/5の札幌名人戦の詳細が出てました。

去年は初段獲得戦でエントリーしましたが、今年は初段獲得戦が無く、フリークラスの個人戦の他は、レベル別の団体戦になってました。

うーん…個人戦はスイス式4回戦なので去年と違って少なくとも4戦は指せるわけですが…さすがに今の私程度のレベルで参加しちゃっていいものか。負けるのは別にいいんですけど、あまりに弱すぎると相手の方も興ざめさせてしまうんじゃないかと…

去年9月の社団戦のときみたく、道場でチームを組んで出るならそこに入れてもらうのが良さそうですが、多分それは無さげかな…

悩ましいところですが、あまり悩んでいる時間もなさそうだ。うーむ…

もはや呆れ果てて言葉もない

王将戦が始まりましたね。挑戦者の久保九段が、まずは先勝ですか。

が、主催者でもある毎日新聞の記事などで報道されている事実がまたとんでもなかった。

 日本将棋連盟は将棋ソフトの不正使用対策として、昨年10~12月の竜王戦では金属探知機で手荷物などを検査。その上で、対局者はスマートフォンなどの電子機器を立会人に預けたが、今回の王将戦では、対局者の意向もあって金属探知機の検査は見送られた。両対局者は7日夜までに電子機器を預けた。同連盟の谷川浩司会長は前夜祭のあいさつで「昨年はご心配、ご迷惑をおかけして申し訳ない。年が変わって、王将戦で人間同士の真剣勝負をご覧いただきたい」と語った。【山村英樹】

郷田王将、そして挑戦者の久保九段、あなた方、ちょっとおかしいですよ。いやちょっとじゃない。もはや、バ○と呼ばれても仕方がないレベルです。

あれだけの騒動があって、改めて将棋界としてソフトを使った不正対策に取り組まなければという方向性になったはずなのに、そのそばから探知機を使わない意向を対局者が示すとか信じられません。そしてその意向を受け入れてしまう運営はそれ以上のバ○だとしか思えません。

こらからの将棋界は、棋士は間違いなく己の知力のみを頼りに真剣勝負をしているんだということを、ファンに明確に示していくことが不可欠なはず。これはファン対する義務と言っても過言ではないでしょう。探知機を使わない意向とか、そんなの対局者の一存で決められる段階はもうとうに終わっているのです。

ましてや久保九段は三浦九段を告発した当事者のひとりとも言える人物。他人に嫌疑をかけておきながらこの自覚に欠けた振る舞いは、棋士として以前に人としてどうかしてませんか?

こんなこと言いたくないけど、やはりプロ棋士という人たちは、将棋ばかり打ち込みすぎて、一般的な社会通念もロクに身についていない人たちばかりなのかと。あの騒動での連盟執行部の一連の稚拙な対応や、この記事とか見てると、そうとしか思えなくて悲しい。

なんか、あの一件以来、プロ棋士の先生方を素直に尊敬できなくなってきました…。

相変わらず棋譜並べで迷走中…だが

棋譜並べという勉強法との向き合い方は未だにふらふらとしていて、試行錯誤しながら効果的なやり方というものを模索している最中です。

昨年末に勉強方法の大幅な転換を図った時点で、棋譜並べの取り組み方も大きく切り替えました。

あれこれ解説を読んで手の意味を理解するというのはひとまず後回しにし、まずは棋譜を丸暗記するところから始めるようにしたのです。

将棋に関する様々なパターンを頭に蓄積していくことが棋力向上への道と信じる中で、棋譜も「パターンのひとつ」と見做して頭に叩き込むことを優先するという方針にしたわけですが、どうもパターンを蓄積するという点では、今のところ次の一手や詰将棋のような問題集より即効性があるんじゃないかという気がしてきました。

最近は、四間飛車対策として、従来の急戦策に加えて居飛車穴熊も使いこなせるようになろうと勉強中ですが、居飛車穴熊の定跡本は持っていないので、主たる教科書はやはりプロの棋譜にならざるを得ません。

そこで、四間飛車対居飛車穴熊の棋譜を将棋年鑑あたりからかき集めて、それを一つ一つ、棋譜を見なくても並べられるようになるまで繰り返し並べるということをやってました。一回成功したくらいでは数日後に忘れてしまうので、何日か間を置いてまたこれを繰り返す。

こうすることで、なんとなくそれっぽい居飛車穴熊が指せるようになってきました。指し手に迷いやすい局面で、ひたすら繰り返して棋譜を並べまくったことにより、何を指せば良いのかが明らかに以前よりも見えやすくなったのです。

居飛車穴熊をやろうとすると、大抵上部と端からの急襲を食らって形を大きく乱されることが多く、以前はそうなるともう心が折れて、粘れなくなって負けるというパターンでした。が、プロの棋譜を覚え込むようにしてからは、「居飛車穴熊とはそういう戦法」という理解というか開き直りがあるので、崩されても動揺しなくなりましたし、相手がどう崩しに来るかもおおよそ予想できるので、うまくいなして逆襲して勝つという将棋が指せるようになってきました。

これは以前試した「高速棋譜並べ」と考え方は近いのかもしれない。手の意味を理解するよりも、感覚で良い手を覚えるという。

ただ、高速棋譜並べは一つの棋譜にこだわるようなことはせずに、とにかくいろいろな棋譜をひたすら数多く並べることをよしとしていましたが、私はひとつひとつの棋譜を丹念に覚え込むというアプローチを取りました。

同じ戦型の棋譜をいくつか覚え込むことで、「ここではこう指す」といった共通点みたいなものがが、だんだんと見えるようになりました。さらに、棋譜を記憶するために何度も何度も並べていると、だんだん余裕が出てきて、並べながら手の意味を自然と追求するようになり、そういう時は解説読んだり自分自身で検討してみたりします。これが、高速棋譜並べではできない、プラスアルファではないかと思います。

ただ、今のところは棋譜の暗記と疑問点の検討の割合は、9:1かあるいはそれ以上に偏ってますね。一つの棋譜は、最初はだいたい見ずに並べられるようになるまで10回くらいかかり、数日後に復習する場合は4, 5回並べるといったところでしょうか。

まあ、それでも私はやはり四間飛車対策は急戦の方が好きなんですけどね。現状は、相手が露骨な藤井システムを見せて来たら急戦、比較的穴熊に無警戒な場合は居飛車穴熊、って感じで使い分けてます。

2016年を振り返る

本ブログで一年を振り返るのも、3回目になりますね。

ここ数ヶ月は仕事がキツくなってきたのと、とくに我々に目立った向上が無いということでなかなか更新頻度が確保できない状況でしたが、なんとかマイペースに続けて行けたらと思います。

さて、今年一年を振り返ると…

初めてオープン大会に出場したのが2月、道場で3級から初段に飛びつき昇級したのが3月。そんな最近の話でしたか。なんか感覚的にはもっと長かったような気がします。この間、ネット将棋でとくに大きな数字上の成果が出ていないことに若干の焦りを感じています。

10月から勉強法を根本的に変えるという大なたを振るいましたが、成果が出ているかどうかはまだ微妙。最近は将棋倶楽部24や81Dojoではなく将棋ウォーズや将棋クエストが多いのですが、レーティング値はじわじわ上がっているものの昇級圏で足踏みが続くという状況です。

来年こそどこかで一気にブレイクスルーしたい…

長女

今年前半に、突然センスの良い手をビシバシ指し始め、「これは…」と期待させたものの、後半になるとアレは何だったんだってくらいにすっかり元通りになりました。

それでもテーブルマーク子供大会であわや予選突破というところまで健闘したりと、成果だけ見ると去年より確実に上がってはいるのですが、教室では一年以上11級に停滞してますし、私の感覚的には去年からそれほど変わっているようには見えません。

あまりうるさく言って将棋を嫌いになられても困るので、最近は向こうから言ってこない限り基本放置しています。

将棋教室通いはそれなりに楽しんでいるようなので、今はそれでよしとします。

次女

当然と言えば当然ですが、我々三人の中で今年一番伸びたのは次女でしょう(笑)

私との手合いは10枚落ちから8枚落ちに進み、まだ8枚落ちを卒業できてはいませんが、一局指しきるだけの棋力と集中力はなんとか整ったので、先月には将棋教室デビューもさせました。

来年はいつ12級をもらえるか、そして11級になるところまで行けるか、といったあたりが目標になりますかね。

個人的に、今後大きく伸びてくる可能性は次女の方があるかもと思ってます。次女は長女と比較して将棋に対して割と素直です。本で読んだことはすぐに実戦で試そうとしますし、私のアドバイスを素直に聞くのもどちらかというと次女の方です。長女は良くも悪くも自分流に対するこだわりが強く、それが向上の邪魔をしているようにも見えます。

二人揃って教えるときは長女には「うかうかしてると抜かれるぞ?」と危機感を煽り、次女には「お姉ちゃんを抜いてしまえ」と焚きつけてます。冗談ではなく、長女がもう少し意識を変えないと、その日は割と早く訪れるかもしれません。


というわけで、しばらくは更新ペースが落ちるかもしれませんが、来年もマイペースで続けていこうと思いますので、どうか今後ともよろしくお願いいたします。

それでは皆様、よいお年を…

連盟は今こそ「自浄作用」を発揮すべし

このブログの趣旨上、あまりこの話題ばかり追い続けるのもふさわしくはないと思うのですが、一度触れてしまった以上は最後までおいかけようと思います。

第三者委員会の報告を受け、連盟側、三浦九段側がそれぞれ会見を行いました。三浦九段側の会見内容は、まあ「そりゃそう言うだろうな」という予想の範囲内だったのでとくにコメントするようなことは無いです。ポイントはやはり連盟側の会見。

そして以下は本家のサイト。会見の要旨自体はここが一番詳しいようです。

今回の騒動に関して、私は騒ぎを大きくした責任のほとんどは(告発した渡辺竜王などではなく)連盟の不適切な対応にあると思ってます。そういう意味で、連盟側が不手際を全面的に認めた点は評価できるでしょう。

ただ、以下の点についてはやはり納得しがたいものがあります。

  1. 処分自体の正当性について
  2. 三浦九段への損失補填について
  3. 連盟執行部への処分について

処分自体の正当性について

一方、10月11日以降の一連の動きにつきましては、この時点で週刊誌に三浦九段に関する記事が掲載されることが確定的である、という重い事実がありました。
渡辺―三浦戦で竜王戦の七番勝負を行い、第一局の一週間後に記事が出ることになりますと、大きな混乱を招くばかりでなく、竜王戦の中止という最悪の結果となる可能性もありました。

時間が無かったことを言い訳に、不手際を正当化しているようにも受け取れる言いぐさです。

  • 渡辺vs三浦の竜王戦を強行。しかし、調査の結果三浦九段がクロであると明らかになって、竜王戦が中止になる。連盟は三浦九段を除名処分とし、竜王戦は中止。
  • 三浦九段から挑戦権を剥奪し、代理の挑戦者を立ててタイトル戦を行うも、三浦九段がシロであることが明らかになる

それぞれ、三浦九段がクロだった場合とシロだった場合の最悪のシナリオですが、どちらが、まだファンやスポンサーの納得を得られるか。

私的には圧倒的に前者なんですが、どうなんでしょう。中止になった竜王戦は、それこそ丸山九段を繰り上がりの挑戦者として仕切り直すということもできたはずです。三浦九段は「不正を働いた」わけで、それを排除して丸山九段を代理に立てることに誰も異議を挟んだりはしないでしょうから。

実際の顛末は後者になってしまったのですが、それじゃあ渡辺vs三浦で竜王戦を仕切り直せば良いかといえば、それはそれでなんだかしっくりこないのではないでしょうか。丸山九段は連盟の要請で急な申し出を善意で受けたのに、それを後からひっくり返されることになってしまう。三者三様とも後味の悪いことになってしまいます。

今後も同様のことがあったら同じ事を繰り返すつもりなのでしょうか。出場停止処分ではなく出場停止措置が正しかったとか言ってますが、意味がわかりません。言葉遊びじゃないんですから。

NHKニュースによると、会見にテレビカメラが入ることを拒否したらしいですね。何故なんでしょうか…

三浦九段への損失補填について

連盟から発表された、具体的な補填の内容は以下でした。

  • 来期の順位戦A級の地位保全

…これだけです。いや、これももちろん大事ですけど、もっと大事なことがあるでしょうよ。

竜王戦への挑戦機会を奪われたことにどう落とし前をつけるんですか? 竜王戦は勝った側にはもちろんのこと、敗れた側にも1,600万円もの対局料がつくのです。今回の騒動のために、三浦九段は少なくとも1,600万円の損害を受けたと言ってもいいわけです。この竜王戦に対する補填について言及すらないというのは、さすがに許されることじゃないと思うんですが。

三浦九段への経済的な補償も検討するとし、「真摯に話し合いたい」と述べた。

日経の記事には上記のようにあるので、今後より具体的な補填の方法について論じられていくはずだと信じたいですね。

竜王戦のやり直しをするつもりはないそうなので、やはり金銭的補償を第一案として検討されているのでしょうか。

個人的には竜王戦はやりなおして欲しいと思いますが、まあ色々と大人の事情で現実的ではないのでしょう。

連盟執行部への処分について

第三者委員会が「処分は許容範囲」と認めていることを根拠に、執行部の辞職は無く、減給処分止まり。私には「処分は許容範囲」とはまったく思えないので、当然ながらこの処分にも納得はできません。

「自浄作用が疑われる」(第三者委員会)ことが物証無き処分を許容する理由なら、連盟執行部自体が、第三者委員会の見解にかかわらず、今回の不手際に対する「自浄作用」とやらを自ら発揮してはいかがなんでしょうか。

会長含む執行部総辞職でもおかしくない事案だと思いますよ? そして、できることなら会長ないし常務理事に半数くらいは外部の識者を入れるべきでしょう。やはり棋士が組織運営をするというのは無理が出てきてると思います。


今回の騒動で三浦九段は金銭的にはもちろんのこと、精神的にもかなりダメージを負ったのは想像に難くありません。1月から対局に復帰しても、出場停止前のようなパフォーマンスはもう出せなくなる可能性もある。

告発側に回った渡辺竜王や久保九段らとは今後も何らかの形で軋轢は残るであろうし、三浦九段を取り巻く状況は、なかなか簡単に旧来に復せるものではないでしょう。

実は三浦九段とは、去年のJT杯で札幌へ来られたときに、長女共々握手させていただいたことがあります。その時何気なく「頑張ってください、応援してます」と通り一遍の言葉をかけさせていただきましたが、今こそもう一度、同じ言葉をおかけしたい。

復帰後は様々な逆境があるかもしれませんが、ぜひとも周囲を黙らせるような活躍を期待したいですね。

状況証拠すら全否定とは…

昨日のエントリで「第三者委員会仕事してるのか?」と書いたそばから、本日発表がありましたね。第三者委員会の皆さん、スミマセン。

見ての通り、第三者委員会の結論は「三浦九段シロ」でした。

毎日新聞のサイトに第三者委員会の調査報告書がそのまま載っていたのでそれを元に見ていきますが…

注目すべきは報告書の「第3 結論に至った理由」でしょう。その中で重要なのは以下の3点だと思います。

  1. 竜王戦決勝トーナメントの対久保戦において不正の根拠とされていた、夕食休憩時30分離席の事実がない
  2. 竜王戦挑決3番勝負の2戦、3戦において、夕食休憩後、連盟が三浦を監視していたにも関わらず不審な行為はなかった
  3. A級順位戦(対渡辺)の対局において、不正の根拠とされたソフトとの一致率については根拠とはなり得ない

1.に至っては、いったい告発した連中は何を見ていたんだというレベルの話で、これが事実なら(録画映像からの分析らしいので事実なのでしょうが)もう呆れる他はありません。不審な行為が不正の根拠となりうるかどうか以前に、そもそもその不審な行為自体が無かったと言っているのですから。

2.についても何というか…1.と2.を合わせると、告発側が状況証拠として提示していた「不審な行為」とやらはいったい何だったんだ、という話です。

3.については、「一致率等は計測ごとにばらつくもの」「同程度の一致率は三浦の他の対局でも、他の棋士でも認められる」「連盟所属棋士に対するヒアリングで、『自力で指した手として不自然ではない』との証言多数」としています。週刊文春で渡辺竜王が「棋士なら(カンニングが)わかるんです」と語っていたのは、いったい何だったのか。

要するに、物的証拠どころか、三浦九段の不審な行動、ソフトとの一致率といった、渡辺竜王側が不正の根拠としていた状況証拠すら全否定する内容です。

一言で言えば「三浦九段完全勝利」と言っていい報告内容。

さすがに物的証拠は出てこないだろうとは思ってましたが、まさか状況証拠すら完全否定されるとは予想外でした。てっきり、「不正を疑いうる状況証拠は認められるが、物的証拠は無い」くらいのニュアンスを予想してました。

しかし、これだけ疑惑全否定の報告内容であるにも関わらず、「結果論ではなく、処分当時における必要性および緊急性を見る必要がある」として、処分自体は許容されるとしています。

これはいささか納得しかねます。これは下手をすれば、「タイトル戦で苦手な挑戦者が出てきたら、ソフト指し疑惑をタイトル戦直前にでっち上げてやれば、挑戦者を変えることができるぞヤホーイ」的な前例を認めてしまったということになりかねない、極めて危険な判断だと考えます。

渡辺竜王にそのような意図があったとまでは思いませんが、「疑惑を持った棋士とは戦えない。タイトルを剥奪されても構わない」という旨の発言を渡辺竜王がしたという話もあります。最大最高峰とされる竜王戦を、王者がボイコットするなどとなれば、将棋連盟はスポンサーに対して申し訳が立ちません。この発言が事実なら、渡辺竜王はタイトル戦を人質にして三浦下ろしをゴリ押ししたとも言えます。「処分は許容」という判断は、このようなゴリ押し行為を正当化しかねない。

「処分当時における必要性および緊急性」を見ても、物的証拠がない以上、あそこはやはり挑戦者三浦九段のまま七番勝負決行の一手だったと思います。そして不正行為の告発に対しては並行で調査を進め、クロとなればタイトル剥奪を含む処分を改めて下すのが正しい手続きなのではないでしょうか。「連盟の自浄作用が疑われ、当該棋戦に対する信用失墜につながるおそれがあった」としてますが、物証が無いにも関わらず、一方の当事者の告発のみに基づいて挑戦権剥奪&出場停止処分することが「自浄作用」だとは、私は思いません。むしろそれは異常なことです。

さて、不正疑惑自体は三浦九段全面勝利で収束しそうです。

次の注目は、連盟が今回のエラーに対してどうオトシマエをつけるかに移るでしょう。27日に会見が行われるそうなので、そこで何らかの発表があるのでしょう。

注目しましょう。