不惑オヤジ(と娘)の将棋な日々

アラフォー親父と小学生娘の悪戦苦闘の記録

[自戦譜]のりたま名人戦C級リーグ vs HagoromoTensyo

今回の自戦譜はのりたま名人戦C級リーグの2回線、対HagoromoTensyoさん(以下「はごろもさん」と略す)です。

C級は24のレーティング的にはだいたい500~1000くらいの棋力帯ですが、その中にあってはごろもさんのレートは1200超え。当然ながら、昇格候補の一番手なわけで、レート差にして500以上下の私は圧倒的な格下です。

逆にここで一発入れられれば、リーグ戦の展開が非常に優位に立てるのですが、はてさて…

▲7六歩 △3四歩 ▲6八飛 △8四歩 ▲6六歩 △6二銀
▲4八玉 △5四歩 ▲3八玉 △5三銀 ▲7八銀 △5二金右
▲2八玉 △8五歩 ▲7七角 △4二玉 ▲3八銀 △3二銀
▲1六歩 △1四歩 ▲5八金左 △3一玉 ▲4六歩 △7四歩
▲3六歩 △9四歩 ▲9六歩 △7三桂

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はごろもさんは先週A_wawawawaさんと指していて、その将棋を見ていました。その感想戦で、はごろもさんは四間飛車に対してはポンポン桂を愛用するという情報がもたらされていました。

ただでさえレート差があるのに、相手の得意戦法にまともに乗っかっては勝ち目は無い、というわけで基本的な方針は「ポンポン桂封じ」。具体的には、▲6七銀をギリギリまで保留するという方針ですね。

ポンポン桂にせよ早仕掛けにせよ、角交換を桂で取らせて飛車先突破を狙うというのが基本方針ですので、角交換をされても銀で取れるよう、銀上がりを極力待つわけですね。

とはいいつつも、元々自分の四間飛車は▲6七銀をあまり急がないので、それほど特別なことをしているというわけではないのですが。

▲4七金 △6四銀 ▲6七銀 △8四飛 ▲5六歩 △7五歩
▲6五歩

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というわけではごろもさんはポンポン桂を諦め、飛車浮きで桂頭を守りつつのナナメ棒銀に方針を切り替えてきました。

△7五歩に▲6五歩と、いつもの反発から華々しい対抗型の戦いの火蓋が切って落とされました。

ただ、冷静に考えてみるとここは▲7八飛だよなぁ、とは後になって思いました。

このとき密かに注目していたのが、後手の飛車と玉の位置関係。なんか技がかかりそうに見えるじゃないですか。なので、少し作戦勝ちになったかな、などと思ってました。実際どうかは知りません。

△同 桂 ▲2二角成 △同 玉 ▲6六銀 △3三角 ▲5五歩
△8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲5四歩 △8九飛成 ▲6五銀
△7七角成 ▲5八飛 △5五銀 ▲5三歩成

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ここは成り捨ててから桂を打つか、先に桂を打つかで迷っていたのですが、後手から具体的に早い攻め筋が見えているわけでもないので、先に桂打ちの方が勝ったかもしれない。ちょっと急ぎすぎですね。

少なくともこの成り捨てから▲4五桂打という本譜の順は、ソフトの評価的は散々で、下手すりゃ敗着、というレベルだったっぽい。代わりに提示されているのは▲2六桂とか▲7三角で、それでやや後手よりの互角。本譜の手順は、単なる味消しだということなんでしょうね。

将棋YouTuberのアユムさんが、「級位者と有段者の将棋の最大の違いは、『タメ』を作れているかどうかだ」と言ってて、それを聞いて以来、極力タメは意識して指しているつもりなんですが、やっぱりまだ具体的な脅威が見えているわけでもないのに、なんとなく怖くなって攻め急ぐクセがなかなか抜けません。

△同 金 ▲4五桂 △4四金 ▲5三桂成 △6六桂 ▲5七飛
△6八馬 ▲5四成桂 △5六歩 ▲同 銀 △5七馬 ▲同 金
△5六銀 ▲同 金 △5八桂成 ▲同 金 △3九銀 ▲3七玉

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正直この局面は、相手の持駒が飛車と歩だけでは続かんだろうし、変に間違えなければまだまだやれると思ってました。

が、実際ソフトの評価にかけてみると1500以上後手に傾いていて「後手勝勢」の評価。うーむ…大局観が悪いな、やっぱ。

△5四金 ▲1七桂 △3五歩 ▲3四桂 △1二玉 ▲2五桂
△3六歩 ▲2六玉 △3一金

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正直なところ、対局直後は勘違いをしていて、この局面の直前まで、ソフトの評価はこちらが良いと思っていたのですが、今見ると逆に見ていました。

つまり、この局面の直前まではこちらが敗勢だったのですが、この△3一金が、負けていれば敗着とも言うべき悪手だったらしい。

普通に△2四歩と桂を切り取りに行って後手の勝ちだったと。

ただ、私は悪手に悪手を返してこのチャンスをフイにします。

▲1三角

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時間に追われていたというのもありますが、十分に読み切れないまま決行した角打ち。結果的に事実上の敗着となりました。

ここでの正着は、▲4二角とのこと。

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放置すれば▲3一角成でほぼ受けなしなので△同金でしょうが、▲1三銀△同桂▲同桂成△同玉▲3一角成△2四玉▲4二角成△3三銀▲2五金△1三玉▲3三馬で寄り。

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▲4二角が見えなくても、▲1五歩くらいでも先手の勝ち筋だったらしい。

本譜の▲1三角は次に▲3一角成の狙いですが、無難に△同桂と取られ、もう一枚香車でもあれば…という状態だったのですが、無い袖は振れず。寄せは途切れ、後は無難に寄せられゲームセット。

△同 桂 ▲同桂成 △同 玉 ▲2五桂 △1二玉 ▲1三銀
△2一玉 ▲2二角 △4四角 ▲同角成 △同 金 ▲2二角
△3五角 ▲3六玉 △3四金 ▲1一角成 △同 玉 ▲3三香
△4四桂 ▲4七玉 △3六角 ▲5七玉 △5八角成 ▲同 玉
△5九飛
まで104手で後手の勝ち

そこそこうまく指していたつもりだったんですが、実際はそうでもなかったということでちょっと凹む将棋でしたね。

やっぱり中盤の攻め急ぎが状況を決定的に悪くした要因なようですね。

タメがまだまだ意識できてないですよね。

余談ですが、実ははごろもさんはリアルで私と指したことがあるんだそうです。私の方には認識が無いですが、はごろもさんは札幌近郊にお住まいで、私が行き付けている某将棋センターで「娘さんを二人連れている二段」と指したことがあると。あー、そりゃどう考えても私っすね(笑)

このブログも以前から読んでくれているとのことで、のりたま将棋クラブにもこのブログがきっかけで入られたとか。いやはや、これはのりたまさんにボーナスをいただかないといけませんね。とりあえず毛髪5000本くらいで手を打ちますか(笑)

以下、棋譜です。

開始日時:2019/10/12 21:00:04
棋戦:自由対局室(持ち時間15分)
手合割:平手
先手:yamakaz2018
後手:HagoromoTensyo
手数----指手---------消費時間--
1 7六歩(77)   ( 0:04/00:00:04)
2 3四歩(33)   ( 0:02/00:00:02)
3 6八飛(28)   ( 0:05/00:00:09)
4 8四歩(83)   ( 0:04/00:00:06)
5 6六歩(67)   ( 0:02/00:00:11)
6 6二銀(71)   ( 0:03/00:00:09)
7 4八玉(59)   ( 0:02/00:00:13)
8 5四歩(53)   ( 0:02/00:00:11)
9 3八玉(48)   ( 0:02/00:00:15)
10 5三銀(62)   ( 0:02/00:00:13)
11 7八銀(79)   ( 0:02/00:00:17)
12 5二金(61)   ( 0:02/00:00:15)
13 2八玉(38)   ( 0:05/00:00:22)
14 8五歩(84)   ( 0:02/00:00:17)
15 7七角(88)   ( 0:01/00:00:23)
16 4二玉(51)   ( 0:01/00:00:18)
17 3八銀(39)   ( 0:02/00:00:25)
18 3二銀(31)   ( 0:03/00:00:21)
19 1六歩(17)   ( 0:02/00:00:27)
20 1四歩(13)   ( 0:01/00:00:22)
21 5八金(69)   ( 0:03/00:00:30)
22 3一玉(42)   ( 0:01/00:00:23)
23 4六歩(47)   ( 0:16/00:00:46)
24 7四歩(73)   ( 0:03/00:00:26)
25 3六歩(37)   ( 0:16/00:01:02)
26 9四歩(93)   ( 0:02/00:00:28)
27 9六歩(97)   ( 0:03/00:01:05)
28 7三桂(81)   ( 0:02/00:00:30)
29 4七金(58)   ( 0:05/00:01:10)
30 6四銀(53)   ( 0:12/00:00:42)
31 6七銀(78)   ( 0:17/00:01:27)
32 8四飛(82)   ( 0:11/00:00:53)
33 5六歩(57)   ( 0:08/00:01:35)
34 7五歩(74)   ( 0:11/00:01:04)
35 6五歩(66)   ( 0:07/00:01:42)
36 6五桂(73)   ( 0:16/00:01:20)
37 2二角成(77)   ( 0:06/00:01:48)
38 2二玉(31)   ( 0:01/00:01:21)
39 6六銀(67)   ( 0:04/00:01:52)
40 3三角打     ( 0:27/00:01:48)
41 5五歩(56)   ( 0:28/00:02:20)
42 8六歩(85)   ( 0:08/00:01:56)
43 8六歩(87)   ( 0:46/00:03:06)
44 8六飛(84)   ( 0:04/00:02:00)
45 5四歩(55)   ( 0:01/00:03:07)
46 8九飛成(86)   ( 0:38/00:02:38)
47 6五銀(66)   ( 0:03/00:03:10)
48 7七角成(33)   ( 0:12/00:02:50)
49 5八飛(68)   ( 0:35/00:03:45)
50 5五銀(64)   ( 0:31/00:03:21)
51 5三歩成(54)   ( 0:15/00:04:00)
52 5三金(52)   ( 0:04/00:03:25)
53 4五桂打     ( 0:02/00:04:02)
54 4四金(53)   ( 0:29/00:03:54)
55 5三桂成(45)   ( 0:08/00:04:10)
56 6六桂打     ( 0:32/00:04:26)
57 5七飛(58)   ( 0:15/00:04:25)
58 6八馬(77)   ( 0:04/00:04:30)
59 5四成桂(53)   ( 0:16/00:04:41)
60 5六歩打     ( 0:14/00:04:44)
61 5六銀(65)   ( 0:43/00:05:24)
62 5七馬(68)   ( 0:19/00:05:03)
63 5七金(47)   ( 0:04/00:05:28)
64 5六銀(55)   ( 0:01/00:05:04)
65 5六金(57)   ( 0:06/00:05:34)
66 5八桂成(66)   ( 0:59/00:06:03)
67 5八金(49)   ( 1:12/00:06:46)
68 3九銀打     ( 0:04/00:06:07)
69 3七玉(28)   ( 0:01/00:06:47)
70 5四金(44)   ( 0:01/00:06:08)
71 1七桂(29)   ( 2:38/00:09:25)
72 3五歩(34)   ( 0:11/00:06:19)
73 3四桂打     ( 0:12/00:09:37)
74 1二玉(22)   ( 0:04/00:06:23)
75 2五桂(17)   ( 2:38/00:12:15)
76 3六歩(35)   ( 0:05/00:06:28)
77 2六玉(37)   ( 0:03/00:12:18)
78 3一金(41)   ( 1:06/00:07:34)
79 1三角打     ( 1:53/00:14:11)
80 1三桂(21)   ( 0:22/00:07:56)
81 1三桂成(25)   ( 0:03/00:14:14)
82 1三玉(12)   ( 0:01/00:07:57)
83 2五桂打     ( 0:01/00:14:15)
84 1二玉(13)   ( 0:14/00:08:11)
85 1三銀打     ( 1:41/00:15:56)
86 2一玉(12)   ( 0:04/00:08:15)
87 2二角打     ( 0:13/00:16:09)
88 4四角打     ( 0:22/00:08:37)
89 4四角成(22)   ( 0:05/00:16:14)
90 4四金(54)   ( 0:01/00:08:38)
91 2二角打     ( 0:01/00:16:15)
92 3五角打     ( 0:40/00:09:18)
93 3六玉(26)   ( 0:09/00:16:24)
94 3四金(44)   ( 0:05/00:09:23)
95 1一角成(22)   ( 0:56/00:17:20)
96 1一玉(21)   ( 0:28/00:09:51)
97 3三香打     ( 0:08/00:17:28)
98 4四桂打     ( 0:12/00:10:03)
99 4七玉(36)   ( 0:08/00:17:36)
100 3六角打     ( 0:31/00:10:34)
101 5七玉(47)   ( 0:22/00:17:58)
102 5八角成(36)   ( 0:36/00:11:10)
103 5八玉(57)   ( 0:02/00:18:00)
104 5九飛打     ( 0:05/00:11:15)
105 投了         ( 0:51/00:18:51)

[自戦譜]のりたま名人戦C級リーグ vs HagoromoTensyo」への2件のフィードバック

  1. HagoromoTensyo 2019年10月14日 22:54

    早速の掲載ありがとうございます、私の上級タブ昇級のきっかけになったブログで取り上げて頂けるなんてこれ程嬉しいことはありません。

    私はyamakazさんと比べ、定跡及び序盤戦の知識量が比較にならないくらい足りないことをブログと某センターでの対局で感じていたため、ここがB級昇級の天王山と思って指させて頂きました。

    私は72手目の3五歩を悔やんでいます。これで3四桂を許してしまい、終盤非常に危ない形にされてしまいました。
    他にも色々悪手があって、反省しきりです。ホントに将棋ってキリがない(汗)

    次の対局、楽しみにしています。

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    • yamakaz 2019年10月16日 21:59

      いやー、私も定跡の勉強は長らく軽視していたので序盤の知識量はまだまだだだなと。自己認識では中盤型だと思ってるんですけどね。定跡の重要性を認識して、本腰入れて勉強し始めたのはわりと最近のことですよ。

      またよろしくお願いしますね。リアルでまみえたらぜひ声かけてください(笑)

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