不惑オヤジ(と娘)の将棋な日々

アラフォー親父と小学生娘の悪戦苦闘の記録

[自戦記]自陣龍がモノを言う

今回の自戦記は、第9期のりたま名人戦C級リーグ戦からです。

相手はSalut D Amourさん(以下、Salutさんと略させていただきます)。前期のリーグ戦でも当たっているはずですが、勝敗は覚えてないな…なんとなく負けていたような気が。

第9期の本来の開幕局が、相手の方の回線トラブルで延期指し直しとなってしまったため、これが事実上の開幕局になります。なんとか、幸先の良いスタートを切りたいところでしたが…

▲7六歩 △5四歩 ▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 △5二飛
▲4八銀 △5五歩 ▲6八玉 △3三角 ▲5八金右 △4二銀
▲7八玉 △6二玉 ▲7七角 △7二玉 ▲8八玉 △8二玉
▲6六歩 △5三銀 ▲6七金 △5四銀 ▲7八金 △9二香
▲9八香

2018-10-09a.png

Salutさんは中飛車を採用。対して私は「中飛車にはコレ一本」としている一直線穴熊。

今はどうかわかりませんが、私が中飛車に苦しめられていた当時、対策としては「超速銀」が主流でした。皆が採用する戦法には背を向けたがる天邪鬼な私は、最初▲7八金戦法を使っていたのですが、これは先手中飛車相手には使えない。そこで、先後問わず使える対策を、と探して、一直線穴熊に行き着いたというわけです。以後、中飛車相手には9割以上コレを使っているはず。

さて、本局は後手のSalutさんも穴熊を選択し、相穴熊となりました。ただ、相穴熊の場合、本局の後手の布陣は少々珍しい。相穴熊の場合、振り飛車側は銀を5四ではなく6四に上がった上で、△7二飛と振り直してこちらの角頭を狙ってくる人が多いのですが。

△9一玉 ▲9九玉 △8二銀 ▲5九銀 △7一金 ▲6八銀右
△4五銀 ▲2六飛 △4四角 ▲2八飛 △5六歩 ▲2四歩
△5七歩成 ▲同 銀 △3五角 ▲5六歩 △2四角 ▲6五歩

2018-10-09b.png

このあたりは割とうまく主導権を握って指せてたかなと思ってました。適切に角成を受ける手が難しく(2筋を突き捨てた効果で、うかつに角を動かすと飛成もある)、後手は既に窮屈だったのではないかと。

△5五歩 ▲同 角 △同 飛 ▲同 歩 △5七角成 ▲同 金
△3九角

2018-10-09d.png

この角打ちまでは読み筋ではありました。その上で、▲2三飛成と攻め合いを選びましたが、ソフトはこれを悪手認定していて、▲5八飛と回るべきだったと。

うーん…▲5八飛には△4九銀とかがうるさそうで、勝てる気がしなかったんですが…それには▲5九飛△4八角成▲4九飛△同馬と進めて、先手優勢との判断です。

2018-10-09e.png

形勢判断をしてみますか。

損得:五分。後手は馬ができているが、先手は角を手持ちにしている。
効率:先手。後手は4一金や4五銀が遊びそうなのが気になる。
堅さ:互角かやや後手寄り
手番:先手

効率差が大きいというところですかね。

それに対して本譜のとおり▲2三飛成だと、△5七角成の時に一時的に駒損するのが大きいということなのでしょうか。それでも▲2一龍と金当たりで桂を取れるのでこちらが良いだろうと思ってたのですが、ソフトの判断はそうではないらしい。

▲2三飛成 △3二銀 ▲2五龍 △3三桂 ▲2二龍 △5七角成
▲1一龍 △4七馬

2018-10-09f.png

図は、後手が5七の馬を4七に寄ったところ。実はこれに変わって△2一金で龍が死んでいました。私も感想戦で指摘されるまで気づいていなかった。

それは置いといて、ここで私が警戒していたのは△5六銀でした。感想戦で触れてみたところ、金銀で穴熊を削ってもイマイチ感があったと。確かに囲いを崩すという意味ではそうかもですが、4五の銀は遊び駒になりかけてるので、これを捌いて持駒にすると考えれば、かなり大きい手ではないかなと思ってました。後手陣は銀を投入したことで安定し、そうそう早い攻めはなさそうですし。

▲4二歩 △2一金 ▲1三龍 △4二金 ▲2四龍 △2三歩
▲2八龍

2018-10-09h.png

この龍引きの実現で優勢を意識しました。龍の効きで自陣が引き締まり、自陣に金銀を投入した後手は攻めの戦力が不足気味で、これは切らして勝てそう、とこのあたりで思ってました。先手からは慌てなければ▲2二歩とか攻め手は色々ありそうですし。

△5七歩 ▲4九香 △5六馬 ▲4五香 △同 桂 ▲6四歩
△同 歩 ▲6三歩 △5二金 ▲6二銀 △同金寄 ▲同歩成
△同 金 ▲6三歩 △同 金 ▲7二金

2018-10-09i.png

このあたりはベタベタ張り付いていく穴熊特有の寄せ方を、うまく実現できたのではないかと。

△7一銀打 ▲6一角 △7二銀 ▲同角成 △6二金打 ▲6三馬
△同 金 ▲6一飛 △7二角 ▲5一飛成 △6一香 ▲5四歩

2018-10-09k.png

これ、△5五馬から歩を抜かれると気づいて、しまった!と思ったのですが、Salutさんは△5五馬から△3三馬と龍に当てて引く手を選択。

ソフトの評価を見るに、これが事実上の敗着だったようです。

△5五馬 ▲8八銀 △3三馬 ▲4二銀 △4四馬 ▲5三歩成

2018-10-09l.png

▲4二銀~▲5三歩成が手順に入り、この時点で勝ちを意識し始めてました。

△同 金 ▲同銀不成 △3三馬 ▲5二龍 △5八歩成 ▲7二龍
△5七桂成

2018-10-09m.png

以下、途中即詰みを逃したりもしてましたが、こちらの玉はZ状態なので、詰めろ詰めろでわかりやすく寄せて、勝利。

▲5四角 △8八馬 ▲同 金 △6三銀 ▲同角成 △同 香
▲6二銀成
まで113手で先手の勝ち

2018-10-09o.png

感想戦でも話題に出ましたが、とにかく龍引きで自陣が一気に引き締まったのが大きかった。

全体として大ポカもなく、落ち着いて指せたのが良かったのでは無いかと思います。

これでリーグ戦初戦を白星で飾り、幸先の良いスタートを切ることができました。

開始日時:2018/10/06 22:00:23
棋戦:自由対局室(持ち時間15分)
手合割:平手
先手:私
後手:Salut D Amour
手数----指手---------消費時間--
1 7六歩(77)   ( 0:07/00:00:07)
2 5四歩(53)   ( 0:09/00:00:09)
3 2六歩(27)   ( 0:04/00:00:11)
4 3四歩(33)   ( 0:03/00:00:12)
5 2五歩(26)   ( 0:03/00:00:14)
6 5二飛(82)   ( 0:03/00:00:15)
7 4八銀(39)   ( 0:02/00:00:16)
8 5五歩(54)   ( 0:04/00:00:19)
9 6八玉(59)   ( 0:09/00:00:25)
10 3三角(22)   ( 0:05/00:00:24)
11 5八金(49)   ( 0:03/00:00:28)
12 4二銀(31)   ( 0:02/00:00:26)
13 7八玉(68)   ( 0:02/00:00:30)
14 6二玉(51)   ( 0:07/00:00:33)
15 7七角(88)   ( 0:03/00:00:33)
16 7二玉(62)   ( 0:03/00:00:36)
17 8八玉(78)   ( 0:01/00:00:34)
18 8二玉(72)   ( 0:02/00:00:38)
19 6六歩(67)   ( 0:02/00:00:36)
20 5三銀(42)   ( 0:02/00:00:40)
21 6七金(58)   ( 0:02/00:00:38)
22 5四銀(53)   ( 0:02/00:00:42)
23 7八金(69)   ( 0:07/00:00:45)
24 9二香(91)   ( 0:03/00:00:45)
25 9八香(99)   ( 0:02/00:00:47)
26 9一玉(82)   ( 0:02/00:00:47)
27 9九玉(88)   ( 0:01/00:00:48)
28 8二銀(71)   ( 0:02/00:00:49)
29 5九銀(48)   ( 0:55/00:01:43)
30 7一金(61)   ( 0:05/00:00:54)
31 6八銀(59)   ( 0:03/00:01:46)
32 4五銀(54)   ( 1:36/00:02:30)
33 2六飛(28)   ( 0:07/00:01:53)
34 4四角(33)   ( 0:09/00:02:39)
35 2八飛(26)   ( 0:18/00:02:11)
36 5六歩(55)   ( 0:04/00:02:43)
37 2四歩(25)   ( 0:05/00:02:16)
38 5七歩成(56)   ( 0:06/00:02:49)
39 5七銀(68)   ( 0:02/00:02:18)
40 3五角(44)   ( 1:00/00:03:49)
41 5六歩打     ( 1:25/00:03:43)
42 2四角(35)   ( 1:34/00:05:23)
43 6五歩(66)   ( 0:12/00:03:55)
44 5五歩打     ( 2:26/00:07:49)
45 5五角(77)   ( 1:29/00:05:24)
46 5五飛(52)   ( 0:04/00:07:53)
47 5五歩(56)   ( 0:01/00:05:25)
48 5七角成(24)   ( 0:03/00:07:56)
49 5七金(67)   ( 0:27/00:05:52)
50 3九角打     ( 0:03/00:07:59)
51 2三飛成(28)   ( 0:02/00:05:54)
52 3二銀打     ( 0:13/00:08:12)
53 2五龍(23)   ( 0:28/00:06:22)
54 3三桂(21)   ( 0:06/00:08:18)
55 2二龍(25)   ( 0:27/00:06:49)
56 5七角成(39)   ( 0:04/00:08:22)
57 1一龍(22)   ( 0:31/00:07:20)
58 4七馬(57)   ( 1:20/00:09:42)
59 4二歩打     ( 0:50/00:08:10)
60 2一金打     ( 0:20/00:10:02)
61 1三龍(11)   ( 0:23/00:08:33)
62 4二金(41)   ( 0:03/00:10:05)
63 2四龍(13)   ( 0:12/00:08:45)
64 2三歩打     ( 0:29/00:10:34)
65 2八龍(24)   ( 0:05/00:08:50)
66 5七歩打     ( 0:21/00:10:55)
67 4九香打     ( 0:08/00:08:58)
68 5六馬(47)   ( 0:12/00:11:07)
69 4五香(49)   ( 0:11/00:09:09)
70 4五桂(33)   ( 0:02/00:11:09)
71 6四歩(65)   ( 0:24/00:09:33)
72 6四歩(63)   ( 0:42/00:11:51)
73 6三歩打     ( 1:32/00:11:05)
74 5二金(42)   ( 0:16/00:12:07)
75 6二銀打     ( 0:22/00:11:27)
76 6二金(52)   ( 0:25/00:12:32)
77 6二歩成(63)   ( 0:03/00:11:30)
78 6二金(71)   ( 0:02/00:12:34)
79 6三歩打     ( 0:05/00:11:35)
80 6三金(62)   ( 0:22/00:12:56)
81 7二金打     ( 0:09/00:11:44)
82 7一銀打     ( 0:04/00:13:00)
83 6一角打     ( 1:37/00:13:21)
84 7二銀(71)   ( 0:36/00:13:36)
85 7二角成(61)   ( 0:03/00:13:24)
86 6二金打     ( 0:02/00:13:38)
87 6三馬(72)   ( 0:37/00:14:01)
88 6三金(62)   ( 0:02/00:13:40)
89 6一飛打     ( 0:14/00:14:15)
90 7二角打     ( 0:29/00:14:09)
91 5一飛成(61)   ( 0:20/00:14:35)
92 6一香打     ( 0:06/00:14:15)
93 5四歩(55)   ( 0:16/00:14:51)
94 5五馬(56)   ( 0:11/00:14:26)
95 8八銀(79)   ( 0:04/00:14:55)
96 3三馬(55)   ( 0:04/00:14:30)
97 4二銀打     ( 0:16/00:15:11)
98 4四馬(33)   ( 1:07/00:15:37)
99 5三歩成(54)   ( 0:06/00:15:17)
100 5三金(63)   ( 0:21/00:15:58)
101 5三銀(42)   ( 0:04/00:15:21)
102 3三馬(44)   ( 0:20/00:16:18)
103 5二龍(51)   ( 0:36/00:15:57)
104 5八歩成(57)   ( 0:05/00:16:23)
105 7二龍(52)   ( 0:23/00:16:20)
106 5七桂成(45)   ( 0:03/00:16:26)
107 5四角打     ( 0:48/00:17:08)
108 8八馬(33)   ( 0:23/00:16:49)
109 8八金(78)   ( 0:02/00:17:10)
110 6三銀打     ( 0:02/00:16:51)
111 6三角成(54)   ( 0:16/00:17:26)
112 6三香(61)   ( 0:03/00:16:54)
113 6二銀成(53)   ( 0:01/00:17:27)
114 投了         ( 0:23/00:17:17)
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[自戦記]自陣龍がモノを言う」への3件のフィードバック

  1. おさけ 2018年10月10日 05:30

    感想戦で出たかもしれませんが、本局の印象としましては、45手目の同角が非常に危険です。ちなみに私の感覚ですと、同歩で必勝です。1手も読んでおりませんが、形として同歩で負けはないな、という感があります。形として、というのはこの場合、後手の角と銀がとんでもなく不自由な形をしているから、です。どちらもまともに動けないんです。

    後手は先手陣に利きが届いている駒が角しかないのですが、この角が動けず、簡単に追われるし、飛車に取られる可能性もあります。つまり後手は、唯一、先手陣に届いている角を軸に攻撃を組み立てることが出来ないに等しい状況です。結局切ることになりそうです。

    後手の飛車は?といえば、先手の55歩が角に支えられており、さらに57の銀が次に角の利きをかわしつつ、66銀と盛り上がってくる可能性があるので完全に利きが止まっています。45の銀は動けません。歩越しなのが痛く、歩を合わせて再稼動することさえ出来ないんです。じゃあ43の歩をなくす方法はあるか?というとなさそうです。どうやっても取ってくれる展開になりません。頑張るなら35歩から36歩という手になりますが、そもそも2手掛かりますし、先手の左桂が働きそうな展開です。

    55歩を同角と取ってしまったがために、その後の39角に対する23飛成のミスが起きてしまった形になっています。

    いいね

    • yamakaz 2018年10月10日 08:38

      >おさけさん
      いつもありがとうございます。とても参考になります。
      45手目▲55同角は感想戦ではとくに挙がりませんでしたが、ソフト解析で疑問手認定されてはいました。その時はあまり意味がわからなかったので重要視してはいませんでしたが、なるほど、そういう見方をするわけですか。
      55同歩も選択肢にはあったのですが、角道が止まるのがシャクで選びませんでした。

      ちなみに、本譜▲23飛成に対する△32銀も悪手認定されていて、▲32同龍△同金▲67金で先手優勢であると。判断感覚としては変化図1と同じようなものでしょうか。後手の左金がさらにそっぽへ行くので変化図1よりもさらに先手良さそうです。

      いいね

  2. おさけ 2018年10月10日 05:32

    >先手の左桂が働きそうな展開です。
    すみません、先手の”右”桂、です。

    いいね

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