不惑オヤジ(と娘)の将棋な日々

アラフォー親父と小学生娘の悪戦苦闘の記録

[棋譜並べ]YouTube実況 X二段vsアユム五段 後手ツノ銀雁木

※この棋譜並べシリーズは棋力初段レベルのブログ主が、自身の学習のアウトプットとして書いているものです。解説とかではない旨をご承知の上で、お読みください。

※掲載にあたって、YouTubeチャンネル「元奨励会員アユムの将棋実況」のアユムさんより許諾をいただいてます。

今回は「元奨励会員アユムの将棋実況」の動画より、『プロ採用率No1の「ツノ銀雁木」を出来るだけ分かりやすく解説しながら10分切れ負け将棋ウォーズ実況』を題材として取り上げます。

まったく、ちょっとプロの世界で雁木が流行りだしたらアマチュアまで猫も杓子も雁木雁木ガンギ…私は矢倉はそんなに好きではありませんが、ここ一年くらい矢倉の将棋なんてすっかり駆逐されてしまいましたね。矢倉をやることがあるのは、将棋センターで年配の方と指すときくらいですわ。

私はへそ曲がりでして、昔から流行り物には反発したくなりタチなんですよ。だから雁木なんて自分ではやらないし、やられるのも忌々しい(逆恨み含む)。でもこれだけ流行るとさすがに無策ではいられない。そんなわけで、何かしら対雁木のヒントみたいなモノが得られれば…と思ってのチョイスだったわけですが…

そんなわけで本局は、後手のアユムさんが「ツノ銀雁木」を採用。

▲2六歩 △3四歩 ▲4八銀 △4四歩 ▲6八玉 △3二銀
▲5六歩 △4三銀 ▲7八玉 △3二金 ▲6八銀 △4一玉
▲7六歩 △6二銀 ▲7七銀

2018-09-17a.png

この銀上がりは「危ない形とされている」のだそうですが、それが何故かは結局わからずじまい。この銀上がりの目的はどうやら引き角から使っていこうというのが目的のようですが…

アユムさんはこの銀上がりがなぜ危ないのかを実戦で示そうしていましたが、先手が予想外の構想を見せてきたため軌道修正を余儀なくされたようです。

△7四歩 ▲7九角 △6四歩 ▲5八金右 △6三銀 ▲6六歩
△5二金 ▲6七金 △5四銀右 ▲2五歩 △1四歩 ▲3六歩
△4五歩 ▲8八玉

2018-09-17b.png

アユムさんはツノ銀雁木の利点を

  • 歩越し銀ながら攻守にバランスがいい
  • 6筋(後手なら4筋)の位が安定しやすい
  • 右四間飛車との相性がいい

といったあたりを挙げてました。私は雁木対策については正直全くと言っていいほど知らないのですが、あるサイトでは右四間飛車での対抗が有力とありました。なるほど、6筋で位負けしないためには一理ある作戦かもしれません。

さて、先手は矢倉の完成を急ぐ▲8八玉。正直、これには驚きました。

居角の雁木に対してまともに矢倉に囲うなんて、居飛車の将棋でやっちゃいけないことのトップ5くらいに入りそうな悪手だと思うんですが、さすがに二段の方だけにそのあたりはわかっていたようで、その先を用意してはいました。ただ…

△7三桂 ▲9八玉 △9四歩 ▲3五歩 △同 歩 ▲同 角
△9五歩 ▲7八金

2018-09-17c.png

端玉。それが先手の用意だったようです。ただ…アユムさんも驚いてましたが、さすがにどうなんでしょうか。

私は一時期、対振り飛車で天守閣美濃から端玉銀冠に囲うのを愛用していたことがありますが、あれは8七に銀が座っているからこそ端玉でも比較的安定するわけで。単に矢倉囲いから一路遠ざかっただけのこれでは「端玉には端歩」の格好の餌食ではないかと思ったら、まさにそういう方向に進んでいきました。

△8四歩 ▲3七銀 △8五桂 ▲8八銀 △9六歩 ▲同 歩
△9七歩 ▲同 桂 △9六香 ▲9四歩 △9二飛 ▲8六歩
△9四飛 ▲8五歩 △9七香成 ▲同 銀 △8六桂 ▲8七玉
△7八桂成 ▲同 玉 △6五歩

2018-09-17d.png

端から執拗に崩されて先手の矢倉は早くも瓦解。さらに角筋を活かした後手の攻めが執拗に続く状況です。

ここで形勢判断をすると…

損得:微妙に先手?(桂香と金の交換)
効率:後手。後手はあえて遊んでる駒を挙げるとするなら9四の飛車くらいだが、先手は9七銀、9九香、3七銀と明らかにボヤけた駒が多すぎる。
堅さ:言うまでもなく後手。
手番:先手

手番を握っているのは先手ですが、終盤戦になっているのは先手玉だけなので、手番はあまり大きな利点とはならない。効率と堅さで既に大差がついているといえる局面かもしれません。

囲いをバラバラにされたのも、3七の銀が立ち後れているのも端玉を咎められたことに端を発しているので、やはり端玉の構想には無理があったということなのでしょう。

先手がここから少しでも粘るとするなら、わずかに勝っている駒得で時間を稼ぎながら、少しずつ後手陣の金銀を崩しいくくらいでしょうか。

後手の攻めの要は角のラインなので、まずは▲5五桂と、角道を止めながら囲いにちょっかいを出すような手を入れてみたいところですかね。

ちなみにアユムさんによると、部分的な雁木の崩し方として、引き角から▲2四歩△同歩▲2三歩△同金▲2四角という筋があるのだそうです。

2018-09-17e.png

△同金なら▲同飛で飛先が受かりにくくなりますし(本譜の場合は後手に金があるので△3二金で受かりますが)、放っておけけば▲5一角成からの強襲もあるぞ、ってことですね。覚えておきましょうか…

▲9五歩 △同 飛 ▲9六香 △8五飛 ▲8六歩 △6六歩
▲8五歩 △6七歩成 ▲同 玉 △9九角成 ▲8一飛 △5一金打

2018-09-17f.png

アユムさんが挙げる雁木のもう一つの利点は「飛車打ちに強い」。下段スカスカなのでぱっと見、いかにも飛車に弱そうなのですが、5一に駒が打てると安定するということらしいですね。

これ以降は後手の着実な寄せが続き、寄せ方に参考になる部分はありましたが、先手側はノーチャンスでした。

▲2四歩 △同 歩 ▲5八玉 △6一歩 ▲4八玉 △6六馬
▲3八玉 △3四香 ▲2四角 △3九金 ▲2七玉 △2三金
▲6八角 △2九金 ▲同 飛 △3七香成 ▲同 玉 △3六歩
▲同 玉 △4四桂 ▲2七玉 △4八馬 ▲3九香 △2六歩
▲1八玉 △2七銀 ▲同 飛 △同歩成 ▲同 玉 △3九馬
▲3七銀 △2六歩 ▲同 玉 △2五歩
まで104手で後手の勝ち

以下、棋譜です。

表題:プロ採用率No1の「ツノ銀雁木」を出来るだけ分かりやすく解説しながら10分切れ負け将棋ウォーズ実況
棋戦:将棋ウォーズ 10分切れ負け
戦型:雁木
掲載:https://www.youtube.com/watch?v=6vsoXFC150I
先手:X二段
後手:アユム五段

▲2六歩    △3四歩    ▲4八銀    △4四歩    ▲6八玉    △3二銀
▲5六歩    △4三銀    ▲7八玉    △3二金    ▲6八銀    △4一玉
▲7六歩    △6二銀    ▲7七銀    △7四歩    ▲7九角    △6四歩
▲5八金右  △6三銀    ▲6六歩    △5二金    ▲6七金    △5四銀右
▲2五歩    △1四歩    ▲3六歩    △4五歩    ▲8八玉    △7三桂
▲9八玉    △9四歩    ▲3五歩    △同 歩    ▲同 角    △9五歩
▲7八金    △8四歩    ▲3七銀    △8五桂    ▲8八銀    △9六歩
▲同 歩    △9七歩    ▲同 桂    △9六香    ▲9四歩    △9二飛
▲8六歩    △9四飛    ▲8五歩    △9七香成  ▲同 銀    △8六桂
▲8七玉    △7八桂成  ▲同 玉    △6五歩    ▲9五歩    △同 飛
▲9六香    △8五飛    ▲8六歩    △6六歩    ▲8五歩    △6七歩成
▲同 玉    △9九角成  ▲8一飛    △5一金打  ▲2四歩    △同 歩
▲5八玉    △6一歩    ▲4八玉    △6六馬    ▲3八玉    △3四香
▲2四角    △3九金    ▲2七玉    △2三金    ▲6八角    △2九金
▲同 飛    △3七香成  ▲同 玉    △3六歩    ▲同 玉    △4四桂
▲2七玉    △4八馬    ▲3九香    △2六歩    ▲1八玉    △2七銀
▲同 飛    △同歩成    ▲同 玉    △3九馬    ▲3七銀    △2六歩
▲同 玉    △2五歩

まで104手で後手の勝ち
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[棋譜並べ]YouTube実況 X二段vsアユム五段 後手ツノ銀雁木」への3件のフィードバック

  1. おさけ 2018年9月17日 18:51

    雁木と矢倉の違いですね。私見ですが、一番大きいのは右金の安定度、だと思います。攻めは相手の金を狙うのが最も厳しい手になりやすいのですが、雁木の金は二段目にいて、矢倉の金は一つ三段目にいます。矢倉は金が相手の駒に当たってしまいやすいと言えるかと思います。第4図はその典型的な状況だと思います。

    先手の7七銀が危ないのは後手の右桂に当たる位置で、引き角にすると雁木の居角に対抗しづらいというのが理由だと思います。後手が右四間にする場合、銀は7七ではなく、6八に構え、8八の居角で対抗するのが一般的です。7七に早めに上がって形を決めてしまうと、その動きを後手に右四間にされて狙われてしまいます。それが危ない手という理由だと思います。もし右四間を受けようと思ったら、7七の銀を6八に戻すような手損をせねばなりません。形を早く決めてしまうと、先手が損になりやすいと思います。

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    • yamakaz 2018年9月20日 08:36

      7七銀を上がって引き角を目指すにしても、相手の動きを見ながらタイミングを計るのがが大切ということですね。
      雁木を相手にするとこちらの玉の囲いにいつも悩みます。本譜のようにまともに矢倉に組むと角筋の直撃を食らうし、かと言って片矢倉に組むと角の扱いが難しい。カニ囲いでは心もとない。
      結局、7九玉型のカニ囲いにするか、居玉のまま早繰り銀風の速攻に出ることが多いのですが、毎度悩ましい課題です。

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      • おさけ 2018年9月20日 15:35

        この将棋はソフト発ともいえるので、ソフトの棋譜やソフトを研究しているプロの棋譜を並べてみるのも良いかと思います。相手の攻めを矢倉のように受ける(受け止める)のは恐らく厳しいので、どこかで攻め合えるように反撃含みの手で対抗することになろうかと思います。その反撃筋次第で、自玉がどこに囲った方が良いのかが決まって来そうです。

        そういう意味でも難解な将棋ではありますが、形はわりと毎度同じようなことになるので、研究しておけばしておくだけ、勝率に好影響がありそうな気がします。ちなみに自分の飛車側の端歩は突いておく方が良いと思われます。相手の角の動きを一つでも減らせるのが大きいと感じます。

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