不惑オヤジ(と娘)の将棋な日々

アラフォー親父と小学生娘の悪戦苦闘の記録

[棋譜並べ]長坂六之助vs天野宗歩 (飛車落ち) 1857/8/1

※この棋譜並べシリーズは棋力初段レベルのブログ主が、自身の学習のアウトプットとして書いているものです。解説とかではない旨をご承知の上で、お読みください。

今回ご紹介するのは、1857年8月1日に行われた、長坂六之助vs天野宗歩の飛車落ち戦です。

同じカードを前回も紹介してますが、あちらは、この対局の5日後に行われた角落ち戦になりますね。

△3四歩 ▲7六歩 △4四歩 ▲4六歩 △3二金 ▲4八銀
△4二銀 ▲4七銀 △5四歩 ▲5六銀 △4三銀 ▲4八飛
△3三桂 ▲3六歩 △6二玉 ▲5八金右 △7二玉 ▲6八玉
△6二銀 ▲3七桂 △3一角 ▲6五銀

2018-05-13a.png

以前紹介した山田力之助vs天野宗歩の飛車落ち戦でも出てきた形になりました。その時疑問手ではと指摘した、この△6四角先受けの銀上がりまで一緒です。少なくとも当時は飛車落ちの定跡として存在する形だったということでしょう。

で、ふと思い立って木村十四世名人の「将棋大観」を開いてみると、確かに飛車落ち定跡の一つに、下手右四間飛車が載ってました。しかも21手目まではほぼそのままの形です。

ただ「将棋大観」では、第1図のように▲6五銀と出るのは疑問手だとしています。これは4筋への攻めが薄くなって上手を楽にするだけで、強く▲4五歩と行くべきだと。

その時に△6四角と出てきたときの変化が「将棋大観」には書いてなかったので、ソフトに尋ねながら確認してみると、▲4五歩に△6四角は、▲4四歩△3七角成▲4三歩成△4八飛▲3二と△5八馬▲同金と進んで、「先手勝勢」(変化図)。

2018-05-13b.png

駒割りは下手・角金銀vs上手・飛金桂で、やや下手得?ですが、と金ができているのが大きそう。しかも上手は歩切れ。駒効率は互角、玉の堅さもほぼ互角となれば、確かに下手が指しやすい局面なのかもしれません。しかし、飛車落ちの手合い差で下手がこの手順に踏み込むのは、少々勇気がいるかもしれません。

△4二角 ▲7八玉 △5三銀 ▲5六銀 △5一角 ▲4五歩
△6二角 ▲4四歩 △同銀右 ▲4五歩 △5三銀 ▲6八金上
△1二香 ▲4九飛 △3五歩 ▲4六飛 △3四銀 ▲7五歩
△4三金

2018-05-13c.png

△3五歩の位取りから金と銀を盛り上げていく手順が巧みですね。

▲6五銀 △3六歩 ▲同 飛 △3五歩 ▲2六飛 △6四歩
▲7六銀 △5二金 ▲8五銀 △6五歩 ▲7六飛 △6四銀
▲7四歩 △6三玉 ▲7三歩成 △同 銀 ▲4七金

2018-05-13d.png

上手は玉の顔面受けも辞さないギリギリの凌ぎ。それに対して下手は、この意図のよくわからない金上がりです。今更そっち方面に転戦? 遊び駒になる予感しかしませんが…▲7四歩とか▲7七桂あたりから考えたいですね。

△8四歩 ▲9六銀 △9四歩 ▲8六歩 △9五歩 ▲8七銀
△7四歩 ▲4六金 △6四銀 ▲3二歩 △7三角 ▲5六飛
△3六歩 ▲同 金 △7五歩

2018-05-13e.png

最初、3筋と7筋の歩突きは手順前後じゃ無いかと思いました。これだと▲4六飛で飛車が逃げる余地があるからです。ただ、ソフトは手順は△3六歩▲同金△5五銀を提示。▲7六飛だと△3五歩が厳しい。

△7五歩から入る手順は、この瞬間が何の駒あたりにもなっておらず緩いため、▲3一歩成が間に合うと。その後△3六歩なら放置して▲4四歩△4二金▲3五歩が入ると。

どのみち、完全に飛車を詰ませる手は無さそうですね。ただ、本譜で下手は飛車を逃げず、△5五銀にも角ではなく飛車から切っていきました。

▲3一歩成 △5五銀 ▲同 飛 △同 歩 ▲4六金 △4二金引
▲7四歩 △同 玉 ▲7六歩 △8三玉 ▲7五歩 △8二角
▲8五歩 △4九飛 ▲5五金 △1九飛成 ▲8四歩 △同 玉
▲8五歩 △8三玉 ▲6五金 △7一香 ▲5五角 △7七歩
▲同 桂 △5五角 ▲同 金 △7五香 ▲8四銀 △7二玉
▲7五銀 △8六歩 ▲同銀上 △4六角

2018-05-13f.png

直前のタタキで銀をつり上げて△7六桂の余地を作ってからのこの角打ちは心憎い。とはいえ、下手も冷静に上手の寄せをかわし…

▲5六香 △3七角成 ▲3二と △5三金左 ▲3三と △7六桂
▲6四桂 △同 金 ▲同 金 △7九龍 ▲同 玉 △6八桂成
▲8八玉 △8七歩 ▲同 玉 △7八銀 ▲7六玉 △6七銀不成
▲8七玉 △7六金 ▲9八玉 △6四馬 ▲8三金

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一手スキができた瞬間のこの金捨て…なんと、以下25手の即詰みです。すげぇ…こんなの私にはとても実戦じゃ読めませぬorz

△同 玉 ▲8四歩 △7二玉 ▲8三歩成 △同 玉 ▲8四飛
まで136手で下手の勝ち

2018-05-13h.png

以下、△7三玉▲8五桂△6二玉▲6四飛△7一玉▲7二歩△同玉▲6一角△8二玉▲8四飛△7一玉▲7二歩△6一玉▲8一飛成△6二玉▲7一龍△6三玉▲7四角まで。

5六の香がよく利いてますね。

下手に緩手が多いんじゃないかなと思ってたんですが、終わってみれば一手違いの25手詰め。やはり江戸時代の棋士といえども、私などとはレベルが桁違いですな…

以下、棋譜です。

開始日時:1857/08/01
棋戦:江戸時代の古典棋譜
戦型:右四間飛車
場所:羽州湯ノ浜温泉「長坂六之助宅」
手合割:飛車落ち
下手:長坂六之助
上手:天野宗歩

△3四歩    ▲7六歩    △4四歩    ▲4六歩    △3二金    ▲4八銀
△4二銀    ▲4七銀    △5四歩    ▲5六銀    △4三銀    ▲4八飛
△3三桂    ▲3六歩    △6二玉    ▲5八金右  △7二玉    ▲6八玉
△6二銀    ▲3七桂    △3一角    ▲6五銀    △4二角    ▲7八玉
△5三銀    ▲5六銀    △5一角    ▲4五歩    △6二角    ▲4四歩
△同銀右    ▲4五歩    △5三銀    ▲6八金上  △1二香    ▲4九飛
△3五歩    ▲4六飛    △3四銀    ▲7五歩    △4三金    ▲6五銀
△3六歩    ▲同 飛    △3五歩    ▲2六飛    △6四歩    ▲7六銀
△5二金    ▲8五銀    △6五歩    ▲7六飛    △6四銀    ▲7四歩
△6三玉    ▲7三歩成  △同 銀    ▲4七金    △8四歩    ▲9六銀
△9四歩    ▲8六歩    △9五歩    ▲8七銀    △7四歩    ▲4六金
△6四銀    ▲3二歩    △7三角    ▲5六飛    △3六歩    ▲同 金
△7五歩    ▲3一歩成  △5五銀    ▲同 飛    △同 歩    ▲4六金
△4二金引  ▲7四歩    △同 玉    ▲7六歩    △8三玉    ▲7五歩
△8二角    ▲8五歩    △4九飛    ▲5五金    △1九飛成  ▲8四歩
△同 玉    ▲8五歩    △8三玉    ▲6五金    △7一香    ▲5五角
△7七歩    ▲同 桂    △5五角    ▲同 金    △7五香    ▲8四銀
△7二玉    ▲7五銀    △8六歩    ▲同銀上    △4六角    ▲5六香
△3七角成  ▲3二と    △5三金左  ▲3三と    △7六桂    ▲6四桂
△同 金    ▲同 金    △7九龍    ▲同 玉    △6八桂成  ▲8八玉
△8七歩    ▲同 玉    △7八銀    ▲7六玉    △6七銀不成▲8七玉
△7六金    ▲9八玉    △6四馬    ▲8三金    △同 玉    ▲8四歩
△7二玉    ▲8三歩成  △同 玉    ▲8四飛

まで136手で下手の勝ち
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