不惑オヤジ(と娘)の将棋な日々

アラフォー親父と小学生娘の悪戦苦闘の記録

棋譜を記憶する力

羽生名人の以下の著書で興味深いことが語られていました(私は同書を持っていませんが、Google booksで中身をチラ見しました)。

[図解]羽生善治の頭脳強化ドリル 直感力、集中力、決断力、構想力を鍛える
羽生 善治
B00GI8SZMS

私は以前、将棋を覚えたばかりの幼稚園児同士の早指しを解説したことがあるが、局面を再現するのにものすごく苦労した。覚えたての子供は、『この手はないでしょう』という常識外の手を、互いにどんどん指してくるからだ。

ああ、やっぱりそういうことだったのかと妙に納得しました。

要するにトッププロと呼ばれる人たちでも、自分や他人の棋譜を詳細に覚えているのは、指し手を一手一手覚えているわけではないということです。

ある程度棋力が上がると、「ここではこの手くらいしかない」という場面が増えていく。それ以外の手では明らかに形成を損ねるので、棋力の高い人ほどそのような手は指さず、「常識内の手」を選ぶ。

つまり、棋力の高い人同士の対局ならば、一手一手覚えなくても、数手あるは十数手レベルの「常識内の手」の流れで覚えることができる。

だいたい100手くらいで終局する対局があったとしたら、プロならば10個くらいの「常識内の手」の流れを組み合わせることで記憶しているのかもしれません。一方で「常識内の手」を持ち合わせていない素人は100手すべてを一手一手記憶する必要がある。

棋力を測る目安の一つに、自分の対局を後で再現できるかというのがありますが、棋力の高い人は記憶力が鍛え上げられているということではなく、記憶にかかる労力を小さくするための前提知識である「常識内の手」を豊富に持っているということなのでしょう。

だから「常識内の手」をガン無視する幼稚園児の棋譜はさすがの羽生名人といえども再現に苦労したと。

よって、強くなるために棋譜を丸暗記できる記憶力を鍛えようとするのは(そんな人がいるかどうかは知りませんけど、もののたとえで)おそらく間違いですね。棋譜を記憶する力は、棋力が上がった結果としてついてくるものなのでしょう。

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