不惑オヤジ(と娘)の将棋な日々

アラフォー親父と小学生娘の悪戦苦闘の記録

[自戦譜(角落ち)]手を抜いて勝った

先日、将棋教室で講師に指導してもらった角落ち対局から。掲題の通り、手を抜いて勝つことができました(笑)

(注:もちろん、わざとゆるめて指して勝ったという意味ではないので念のため…)

色々と重要な考え方が詰まった一戦だったと思うので、ここに自戦記を残しておきます。

△6二銀    ▲7六歩    △6四歩    ▲6六歩    △6三銀    ▲7八銀
△7四歩    ▲5八金右  △7二飛    ▲6七金    △7五歩    ▲同 歩
△同 飛    ▲7六歩    △7一飛    ▲7七銀    △4二玉    ▲2六歩
△3二玉    ▲2五歩    △4二金    ▲5六歩    △5二金上  ▲7九角
△9四歩    ▲6八玉    △9五歩    ▲7八玉    △8四歩    ▲8八玉
△7三桂    ▲7八金    △2二銀    ▲4八銀    △9二香    ▲1六歩
△1四歩    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △2三歩    ▲2八飛
△5四銀    ▲3六歩
(1図)

2015-10-08h

このあたりは既に駆け引きの応酬です。

角落ちの下手矢倉vs上手右四間飛車の定跡は、大きく2つのタイプに分けられるようです。

  • 上手が金銀三枚で片矢倉に組む形
  • 上手が金一枚を攻めに回し、飛金銀桂の4枚で攻めてくる形

前者の場合、下手は▲4六歩を突き、4七銀・3七桂の形に組んで(参考図)、3筋4筋の突き捨てから攻め駒を捌いていく指し方が古くからの有力な指し方ですが、後者の場合、守りが金銀の2枚しかない上手は陣形を低く構えてくることが多く、同じような手は通じません。

2015-10-08i

そこで後者の場合は、角を4六にセットして、角成りをちらつかせつつ攻めをけん制するのが形です。

よって、下手は▲4六歩を突くかどうかを上手の態度を見て決めたい。一方で上手は逆に下手が4六に歩を突くのか角を上がるのか、あるいは銀を3七に上げてくるのか、ある程度下手の態度を見てから陣形を決めたい。

なのでこのあたりは手の渡し合いです。上手は端の香車を上がってみたり、下手は飛車先の歩を交換しつつ手を渡してみたり。

…このあたりの駆け引きも、ある程度定跡の知識がないと難しいわけです。何も定跡を知らないまま挑んだ初期の頃は、相手玉の囲いにまったく触れられないまま一方的につぶされる将棋が多かった。やはり、定跡もある程度は勉強して押さえておいた方がいいんでしょうね。

△6一飛    ▲3五歩    
(2図)

2015-10-08j

この歩突きは私なりの工夫の一手。

この手の第一義は手待ちです。が、私は振り飛車相手の対抗形では、時々玉頭位取りをやるのですが、その発想に基づいて上手の玉頭にミソを付けた意味もあります。あともう一つ、上手の5四銀が4五銀から3六銀と進んで歩をかすめ取る筋を防いだ意味もあります。

さて、ここまで牽制にらみ合いの状態が続いてましたが、この▲3五歩を見て、上手が動きます。金を攻めに繰り出し、4枚攻めの形に持っていきました。

3筋の位を取られたので片矢倉には組めないと腹をくくったのかもしれません。そう考えると、この手には上手の形を限定させる効果もあったかもしれませんね。

△6一飛    ▲3五歩    △6三金    ▲3七銀    △7四金    ▲4六角    
△4五銀    ▲6八角    △6五歩    
(3図)

2015-10-08k

で、こちらは予定通り4六に角をセットするものの、上手は即座に銀で角を追い払ってから仕掛けてきました。まあこのあたりもほぼ定跡通りの攻防です。

これまでの経験からするとこういう手を手抜くとたいていロクな目に合わないので、どうしても▲同歩を第一候補として考えてしまうのですが、それだと△同金▲6六歩△5六金▲同金△同銀(変化図1)で見るからに危なっかしくなります。というか、以前講師にこれでこっぴどくやられてます。

2015-10-08m

なのでこの△6五歩は手抜きました

△6六歩と取り込まれても、▲同銀△6五金▲同銀△同飛▲6六歩と無難に受けておけばひとまずすぐ攻め潰される手はないかなと。上手には角が無いので玉の小ビンが開いてもそんなに怖くないですし。

で、この局面、せっかく▲7四の金が浮いているのでこれを狙って何か手を作れないかと考えてました。すぐに浮かんだのは▲2四歩からの十字飛車の手筋ですが、4五の上手銀がいるのでそう簡単ではない。なので、とりあえずは4五の銀の方に狙いをつけました。▲3八飛と寄って、次に▲4六銀から銀交換を迫る狙い。攻め銀同士の交換になりますが、相手の守りは薄いので交換はこちらに有利、という判断でした。

▲3八飛    △8五桂    
(4図)

2015-10-08n

上手はここで△8五桂と跳ねてきました。これも見慣れた攻め筋で、私はたいていこの手には▲8六銀と上がって受けるのですが、その瞬間6筋の守りが薄くなるので、6筋から殺到されて大体攻め潰されます。

なので、今回はここも手抜きました

銀桂交換されても、極端な駒損ではないですし、▲7七同金上としておけば、6筋もすぐに食い破られることはない、と踏んでました。で手抜いて予定通り銀交換を迫りに行きました。

▲3八飛    △8五桂    ▲4六銀    △5四銀    ▲5五銀    △7五歩    
(5図)

2015-10-08o

逃げる銀を追いかけるに当たっては、ある狙い筋があって、結構慎重に読みを入れていました。読み抜けが怖かったのですが、ここは自分を信じて銀ぶつけを敢行。すると飛んできたのがこの怪しげな合わせ歩。

この手の意味は最後までわかりませんでした。△7六歩と取り込まれても▲同銀でどうということはなさそうだった。

よって、これも手抜き。予定の狙いを実行に移します。

▲3四歩    △同 歩    ▲5四銀    △同 歩    ▲3四飛    △3三歩    
▲5四飛    △6四金    ▲5二銀    
(6図)

2015-10-08q

ここまでは読み筋どおりの進行。つまり、狙いは飛車交換でした。玉形が大差なので飛車を手にすれば勝ちが見えてくると考えていました。

結局、狙い通り飛車交換に成功。

△5四金    ▲6一銀不成△6九銀    
(7図)

2015-10-08r

いわゆる矢倉崩しの銀掛け。ただ、△7八銀成と剥がされても金銀交換ですし、△5八銀成で角が詰むというわけでもない。

なので、思い切ってこれも手抜き

▲7二飛    △5三金引  ▲7九金    △5八銀不成▲5七金    △7七桂成  
(8図)

2015-10-08s

途中、手を抜いたはずの▲7九金を入れたのは、銀を入手して▲5一銀を狙っていたためです。

で、この局面。下手は角が息苦しいので、この桂成りを角で取って、8六あたりに上がって攻めに利かそうかとも考えましたが、攻めに利かすなら角よりも早い駒があるじゃないか…と気が付いて、本譜は▲同桂。結果として、これが下手の攻めを加速させることにつながりました。

そして6八に縛りつけられたこの角も、後に意外な形で活躍の場を見ます。

▲同 桂    △2八飛    ▲6五桂    △6三金    ▲5二銀成  
(9図)

2015-10-08t

途中▲6五桂が実に気持ちのいい桂跳ねで、これが実現したときに「今日は勝てるかも」と意識しました。5三の金をどかせて、この銀成りが詰めろです。

△3一銀    ▲4二成銀  △同 銀    ▲2二金    
(10図)

2015-10-08u

手筋の本に出てくるような送りの手筋。これは△4一玉と逃げると、▲5三桂打以下詰みなので取る一手なのですが、△同玉で寄るかどうかは結構考えてました。1三が空いているので、そっち方面への逃走にどう対策しようかと。

その時、気づいたのです。伏兵がいることに。

そう、6八の角です。なんと、▲5八金と一手引くだけで角筋が1三に直通します。

△同 玉    ▲4二飛成  △3二金    ▲3一銀    △1三玉    ▲5八金    
△3五銀    ▲同 角    △2四銀    ▲2二銀打  △1二玉    ▲2一銀不成
△同 玉 
(11図)

2015-10-08v

この局面、実は▲3二龍△同玉▲2一銀以下即詰みです。

何か詰みがありそう、とは思ってたのですが、この詰みを読み切れず。結局、こちらの玉に即詰みは無いと判断したので、代わりに▲2二銀打から必死にかけました。

▲2二銀打  △1二玉    ▲3二龍    △5八飛成  ▲7八桂    △7七銀    
▲同 玉    △7六歩    ▲同 玉    △7五歩    ▲7七玉

まで110手で下手の勝ち

2015-10-08w

その後、強引に詰ましに来る上手をかわしきって、ここで投了。

途中、上手の仕掛けをことごとく手抜いて行ったので、正直いつ炎上するかヒヤヒヤしながら指してました。が、結果としてはそれが功を奏した形です。講師も「相手してくれた方がこちらは指しやすいんですが、ことごとく手抜かれてしまって困った」と。

手抜いている間にうまく攻めの形を作って押し切ることができました。角落ち矢倉定跡は、下手がいかに手を抜いて攻めの形を作るかがテーマらしいのですが、本譜は理想的な形で進められたのではないでしょうか。

最後の最後に6八の角が効いたことに関してはまさに「勝ちに不思議の勝ちあり」としか言いようがありません(^^;

以下、棋譜です。

開始日時:2015/10/07
持ち時間:30分+60秒
場所:81Dojo (ver.2015/9/15)
手合割:角落ち 
下手:自分
上手:講師

△6二銀    ▲7六歩    △6四歩    ▲6六歩    △6三銀    ▲7八銀
△7四歩    ▲5八金右  △7二飛    ▲6七金    △7五歩    ▲同 歩
△同 飛    ▲7六歩    △7一飛    ▲7七銀    △4二玉    ▲2六歩
△3二玉    ▲2五歩    △4二金    ▲5六歩    △5二金上  ▲7九角
△9四歩    ▲6八玉    △9五歩    ▲7八玉    △8四歩    ▲8八玉
△7三桂    ▲7八金    △2二銀    ▲4八銀    △9二香    ▲1六歩
△1四歩    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △2三歩    ▲2八飛
△5四銀    ▲3六歩    △6一飛    ▲3五歩    △6三金    ▲3七銀
△7四金    ▲4六角    △4五銀    ▲6八角    △6五歩    ▲3八飛
△8五桂    ▲4六銀    △5四銀    ▲5五銀    △7五歩    ▲3四歩
△同 歩    ▲5四銀    △同 歩    ▲3四飛    △3三歩    ▲5四飛
△6四金    ▲5二銀    △5四金    ▲6一銀不成△6九銀    ▲7二飛
△5三金引  ▲7九金    △5八銀不成▲5七金    △7七桂成  ▲同 桂
△2八飛    ▲6五桂    △6三金    ▲5二銀成  △3一銀    ▲4二成銀
△同 銀    ▲2二金    △同 玉    ▲4二飛成  △3二金    ▲3一銀
△1三玉    ▲5八金    △3五銀    ▲同 角    △2四銀    ▲2二銀打
△1二玉    ▲2一銀不成△同 玉    ▲2二銀打  △1二玉    ▲3二龍
△5八飛成  ▲7八桂    △7七銀    ▲同 玉    △7六歩    ▲同 玉
△7五歩    ▲7七玉

まで110手で下手の勝ち
広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。